神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件91-101話
同じ頃、レティが高町家を訪れていた。
「なのはさんから伺いましたが、年明けから復帰するという事で宜しいのでしょうか?」
「仕方有るまい御式内3段確かに認めた。
ただあくまで”仮”だ、後2年以内に5段程度の実力まで強くなれなければ、その時は翠屋を継いで貰う」
士郎はあくまで厳しい態度を崩さなかった。
「あの~、年明けと言っても冬休みが終わってからなんですが……今年の冬休みは結構予定が立て込んでまして……」
なのはは何か歯切れの悪い返答をしていた。
「それから復帰後の予定なんですが、年の若いまだ実戦経験の浅い局員は、一度再研修をしてから配属を見直す方針で居ます。
なのはさん達は年明け後10日から3ヶ月間陸士訓練校で特別研修の予定です」
なのはも寝耳に水だった。
まさか再訓練とは思っても見なかったからだ。
でもこれがその後のなのはに大きな転機をもたらす事になるとはこの時まだ思っても見ない事だった。
こうして話し合いが付きようやくなのはの復帰が決まったのだった。
あの大ケガから2年の月日が流れていた。
2年掛けてようやくなのははミッドの空に帰って来ようとしていた。
そしてそれは新たなる物語への序章だった。
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件91-101話 作家名:酔仙