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神手物語(ゴッドハンドストーリー)名医の条件102話~EP

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第107話 完全復帰


 あれから半年が過ぎていた。
なのはは毎日の様に自分の技を磨く事に専念してきた。
既にミッドチルダでは無敵と言われるほどに強く、魔法戦ですらSSSを倒す事があるほどまで成長していた。
 この頃空なのは空のエース、エースオブエースと呼ばれる様になっていた。
教導隊では既に誰もなのはに勝てる者はなく教官のトップに立つなのはだった。
 ただ、鬼教官ぶりは有名で教導に来た生徒達はみんなその名を聞いただけで震え上がった。
 季節は夏休み中盤残り半年で美由希を倒さないと管理局から去らなければならなかった。
 ここまでやれる事は全てやった。
自分の技にとことん磨きをかけてきた。そして精神と肉体を切り離す事にも成功していた。
「今日絶対勝つ!」

 固い決意で美由希に挑むなのはだった。
 盤上繰手は最初に相手の思考を読まないと出来ない奥義、
なのはは出来る限り美由希と目を合わせない様にストレッチを繰り返す。
心を読ませない為だ。
 読まれたら多分負ける。
 士郎が立ち会っての試合、これで5段を認めて貰うつもりだ。
開始線で見つめ合う二人、なのはは思う、
(どうせ読まれている、なら読めない様に心を消せばいい)
 視線のない目で美由希と顔を合わせる。
(そう来たか?やりにくいなあ)
 流石の美由希もなのはの行動にちょっと戸惑った様だ。
(でも動く前には必ず何か考えてくるはず)
「始め!」
 その瞬間美由希が鼻血を吹いた。
その隙に無拍子から寸勁が美由希の腹に突き刺さる。
 意外なほどにあっさり決着が付いていた。
士郎でさえ最初に何が起きたのか分からなかった。
「何考えてるのよ!このマセガキ!」
 美由希が怒鳴るがなのはは涼しい顔だ。
「だってお姉ちゃんがいけないんだよ、人の思考を読もうとするから」
 なのははこれまでのユーノとのHをイメージしてそれを大量に美由希に読ませたのだ。
 ついでに言うならマルチタスクで難しい数式やら化学式やら美由希の不得意な勉強も大量に織り交ぜて読ませていた。
その為美由希の脳回線がショートしたのだ。
「新奥義、水鏡潰しってとこかな?」
 まさかこんな手で返されようとは思わなかった。
美由希にしてみれば戦う事しか考えていないと思いこんでいた。
だから、全く関係のない情報を大量に流し込まれて心の隙が生じたのだ。
今までこんな手で来られた事は一度もなかった。
 なのははその隙を突く様に、何も考えなくても技が出る様に何種類かのショートコンボを徹底的に訓練してきたのだ。
今回は無拍子 → 寸勁を選択していた。
「お父さん、これで5段認めてくれるよね?完全復帰させてくれるよね?」
「仕方ない認めよう、だが、まだ教えていないはずの水鏡を何時覚えた?」
「去年お兄ちゃんが教えてくれたよ、これが出来れば無敵だって、でも水鏡同士だとどうなるんだろ?」
「それは何処まで行っても勝負の付かない戦いになる。
だから、返す事の不可能な技をかけるか目でフェイントを入れてその隙に倒すという方法があるんだが、まさか思考を読ませる事で潰すなんてとんでもない事を考えた物だ」
 こうして、とうとう美由希に勝ったなのはこれで完全復帰を果たす事が出来た。
早速、教導隊に連絡する為道場を後にするなのはだった。
「しかしなぁ、まさか美由希が負けるとは思っても見なかったなぁ」
「私だって驚いたわよ、まさかあんなエロい事を考えるなんて思わなかったし、それに難しい計算式とか化学式とか大量に考えるんだから、
もう頭がついて行かなくなるし、とんでもないわ」
「そ、そんなに凄かったのか?」
「とんでもないわよ、涼しい顔してもの凄くエロい事考えてるし、やりたい盛りのお年頃って奴なのかもね」
「美由希、お前の目から見て何段あると思う?」
「7段ってとこかな?お父さん段位は7段だけど実力は9段だし、私だって実力的には7段あると思うよ」
 士郎としてはギリギリまでなのはを追いつめるつもりだった様だが、予想に反してなのはの成長は凄かった様だ。
そして何よりも強くなるやり方を自分で見つける事が出来た。
いや一緒に頑張ってくれる仲間がいたからなのははそこまで強くなる事が出来たのだろう?
もう、本当なら御神の剣を教えても大丈夫なぐらい
実力を付けたなのはだった。