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神手物語(ゴッドハンドストーリー)名医の条件102話~EP

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「ここが海鳴市か?」
「お待ち申し上げておりました、私バニングス家の執事で鮫島と申します」
 一同は海鳴りの町に降り立った。
駅前にマイクロバスが待機して一行が来るのを待ちわびていた。
 そして一行はバニングス邸へ、今夜は「シャマルさんお帰りなさいパーティー」があるとの事だ。
 ここまでスーは驚きの連続だった。
今まで行った国、経由した空港よりも遙かに近代的でもの凄い技術力を惜しげもなく使った設備、新幹線という信じられない位速い列車、そして降り立ったのはどこかのんびりとした海辺の町だった。
 今度は信じられないぐらい立派な屋敷へ、そしてパーティーが待っていた。
 見た事もない豪華な料理、スーにとって夢の様な一夜だった。
しかし、それはあの3人に出会うまでだった。
「その子がスーちゃんか?」
 目の前にやってきたショートヘアの女の子、
スーより4~5才年上の彼女は信じられない力を秘めていた。
シャマルと比べても比べようもない巨大な力、
目の前に来ただけで分かる巨大な魔力、恐かったとてつもなく巨大な存在が恐かった。
「あ、ダメだよはやて、その子驚いてるよ」
 フェイトだった。
優しい赤い目をした金髪の少女、見ていると吸い込まれそうになる。
そして何よりも巨大な魔力、彼女もまたスーと同じ力を持っているとすぐに分かった。
「あ、二人とも何やってるの?」
 そこにやってきたのは、なのはだった。
やはり巨大な魔力こんな力の持ち主に出会った事のないスーは
呆然としていた。
「所で、レティ提督は?」
 そう尋ねるシャマルに、なのはが答える。
「あの酒乱大魔王なら潰しといた、暴れられても困るから」
 流石の酒乱大魔王もここに来ればただの人、もう何度も潰される様になっていた。
冷や汗を流しながらシャマルは笑うしかなかった。
 シャマルと親しそうに話す3人を見て安心したのだろう?
スーも、なのは達に歩み寄ってきた。
 このパーティーの席で、主催したアリサはあの内戦の泥沼化がバニングスグループにあったと公式に認め謝罪した。
支援はせめてその責任の一部を取る為だったとそうコメントした。
 これで、少しはアリサの心が晴れたのだろうか?
それからのアリサは少しだけ軟らかい表情をする様になった。
 翌日、海鳴グランドホテルを会場にパネルディスカッションが行われ、その様子がTV中継されていた。
その席でマルク先生を始めとする医師団は支援のお礼と感謝の気持ちを述べる事が出来た。
 パネルディスカッションでは地獄のアフリカを中心に回った国々の地獄がどの様な物だったかが語られ支援がどれほど有り難い物だったかが感謝の言葉と共に配信されていた。
 最後にシャマルが演説した。
その中で彼女はこう語った。
「あの地獄を救ったのは私達ではありません、ここに居る、
いえ、支援に協力して頂いた皆さんです。
私はあの地獄の国々の中で、こう患者さんを励ましてきました。
あなたは一人じゃない、一緒に頑張ってくれる仲間が居る、
だから仲間を信じて、仲間を愛して頑張れば必ず地獄から抜け出せるとそう言ってきました。
そして、ここに居る、いえ、支援に協力して頂いた皆さんは我々と一緒に頑張ってくれた仲間です。
例え一人一人の力は弱くても仲間が一緒に頑張ればどんな地獄だってなくす事が出来る。
国だって変えていく事が出来るのです。
だから、もっと仲間を信じて、仲間と頑張ればいつか必ず世界だって変えられると私は信じています」
 彼女の演説に何時までも拍手が鳴り止む事がなかった。
 こうして国境無き医師団のAグループは解散した。
2年という長期任務がシャマルをとてつもなく大きな人間へと変えていた。
いや、もう人ではなく神だった。