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神手物語(ゴッドハンドストーリー)名医の条件102話~EP

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次の日曜、夏休み初日、久しぶりに全員が揃って稽古が出来た。
 そして、新しい奥義の伝授が行われた。
「奥義、徹(とおし)」
 士郎がなのはの側頭部にぺたんと手を当てた。
次の瞬間なのはが崩れ落ちる。
立てなかった。
目が回り世界が歪む、しかもいつまで経ってもそれが収まらない。
完全に脳しんとうを起こしていた。
 士郎がもう一度なのはの側頭部に手を当てる。
軽くすっと抑えると脳しんとうは治まっていた。
 全員同じ技を受けてみる、抗いようのないダメージ、
一度受けてしまえば自分ではどうする事も出来なかった。
このまま放っておかれると数日間動く事さえ出来ないという。
「この技は腕力を必要としない打撃だ。
腹筋と横隔膜を使って衝撃波を発生させそれを手から相手の脳に直接叩き込む、
しかもこの衝撃波で揺らされた脳は数日間揺れ続ける。
戦いの中でこれを受けてしまったら確実に負ける、倒れた所でトドメを刺されるだろう」
 それは危険な奥義だった、
同時にこれほど効率よく相手をKOできる技もなかった。
 修行法は、この奥義を破る事だった。
 奥義を受けて倒れたら、自分自身の手で自分にもう一度この奥義をかけるのだ。
衝撃波を衝撃波で打ち消す事でこの奥義を破る。
失敗するとパンチドランカーになる危険な修行法だった。
「うー、気持ち悪いよ~なんか二日酔いになった気分」
 奥義をかけられ何とかそれを破ろうと腕を動かそうとするが体の方が言う事を聞いてくれない。
そしてどうやったら衝撃波が撃てるのか?それすら判らなかった。
「衝撃波は腹筋、背筋、呼吸を合わせる事で出るぞ?寸勁の時と同じやり方だ」
 半分ラリった頭に士郎の声が響く、
ぼんやりとした状態でそれでも手を頭に持ってくるなのは、でも簡単には行かない。
 意外にもこの奥義を一番最初にマスターしたのははやてだった。
続いてフェイトが少し遅れてなのはが奥義を破る事に成功し、同時に奥義を完全にマスターした。
 シグナムは遅れる事10日目にしてようやくマスター、ヴィータは相変わらず奥義を使えないで居た。
「そっか?打撃に徹(とおし)を乗せるだけで威力は何倍にも成るんだ?」
「そうだ、美由希が最も得意としているのは神速と徹(とおし)だ」
 この奥義の特徴はただ相手をKOするだけでなく打撃を強化する効果もある。
これを覚えた事で攻撃力は2割り増しになる。
 こうしてまた新しい奥義を覚えたなのは達、少しずつ強さの高みへ上りつつあった。