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ピカリーノ0000
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魔法少女リリカルなのはA’s〜孤高の改造人間と夜天の主〜

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「ハァ、ハァ・・・死んでも、貴様らの思い通りの人間になるものか・・・」

「誰しも初めはそう思う!しかしいずれショッカーの一員であることに感謝するようになる!」

科学者が力強く言うと、本郷のほうを向いた。

「本郷猛の脳改造手術を開始せよ」

その時!基地全体に非常事態を知らせる警報が鳴り響いた。

「発電室がやられました!」

「直ちに原因を調べろ!」

戦闘員の報告を聞いた科学陣は、手術室から退室した。誰もいなくなったのを確認すると、本郷は何とか鎖を外せないか試した。すると、自分の手足を縛っていた鎖が、いとも簡単に外れたのだ。それに驚愕する本郷。

その時、扉に人影を見つけた。本郷は警戒するが、それが近づくに連れて、その正体をが判った。

「貴方は!緑川先生!」

そう、そこにいたのは、大学時代の恩師、緑川博士だったのだ。どうやら、発電室を破壊したのは彼だったのだ。





「「「「・・・・・・・・」」」」

「・・・・そして俺は、緑川先生の下、脳改造寸前に脱出できた。しかし、緑川先生はショッカーの魔の手にかかり、殺されてしまった」

「・・・・・」

「しかも、その現場を先生の娘さんに目撃され、俺が先生を殺したと誤解された。その後に娘さんはショッカーに連れ攫われようとしたが、なんとか助け出すことが出来た」

本郷の脳裏に、あの出来事が写った。

〈先生を殺したのは俺じゃない!〉

〈私は見ました!貴方が父の首を絞めているのを!〉

〈信じてください!俺と先生は同志なんです!〉

「・・・・・」

「その後誤解は解けたが、俺は改造人間である哀しみを背負い、『正義と平和の使者』仮面ライダーとして戦っている。たった一人、孤独に・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・これが、この俺、仮面ライダーが誕生した理由だ」

全てを話し終えると、その周りには、沈黙があった。シグナムとザフィーラは顔をしかめ、ヴィータとシャマルは顔を下に向けて黙っていた。だが、その静寂は、一人の少女の言葉で終わりを告げた。

「た、猛兄に・・・そないな事が・・・」

その言葉を聴くと、五人はドアに眼をやった。そこには、はやてがいたのだ。

「は、はやて・・・」

はやては本郷を見ると、車椅子を使って本郷に近づいた。

「何で・・・何で隠しとったん・・・」

はやての言葉には、隠し事をされていた怒りと、悲しみが篭っていた。

「・・・・・・・・」

本郷は黙り込み、それを聞いていた。

「うちらは、家族やろ・・・何で隠すんや・・・」

その言葉に触発されたか、今度はシグナムが口を開いた。

「主の言うとおりだ。本郷」

「シグナム・・・・」

「そうよ!どうしてそんな辛い事を隠すのよ!」

「シャマル・・・だが」

「兄貴!はやての言うとおりだ!何でそんな事隠してんだよ!」

「ヴィータ・・・」

「本郷・・・我等は家族だ。家族を信じられないでどうする!」

ザフィーラの強い言葉が、本郷に突き刺さった。遂に本郷は、その訳を話した。

「・・・俺は、君達をショッカーの戦いに巻き込ませたくは無かった。それだけだ」

その言葉を聴くと、シグナムは本郷に言った。

「もう十分巻き込まれているぞ」

「えっ・・・」

シグナムの一言に本郷は唖然としたが、直に意識を切り替えて、彼女達の話を聞くことにした。

「我等ヴォルケンリッターの使命は、闇の書と主を命に変えても守ることだ」

「あいつ等がはやてに手を出した時点で、もうあたし達は巻き込まれてるって訳だよ」

「そういう訳です」

「お前が、人類の自由の為にショッカーと戦うのなら、我等は主を守るために戦おう」

「私たちの敵は同じです。共に戦いましょう。家族として、一緒に戦う仲間として!」

「・・・・・・」

本郷は考え込んだ。確かに共に戦う仲間がいると心強いが、それは、彼女達に自分と同じ地獄を行く事になるのだ。本郷は迷っていた。だが、心優しき少女の言葉が、その迷いを消した。

「猛兄。うちは、シグナム達の様に、戦うことは出来へんけど、皆のお腹を満たせる食べ物を造ることは出来る。猛兄が改造人間でも、お腹は空くやろ?」

そう言うとはやては、本郷の手を掴んだ。

「はやて・・・」

「お願いや・・・家族なんやから・・・」

その言葉を聞くと、本郷は決心するかの様に、口を開き、4人に向かって言った。

「・・・一緒に戦う・・・仲間!・・・そして・・・共に生きる・・・家族!」

「そうだ!」

「あたし達は一緒に戦う仲間でもあり」

「一緒に生きる家族でもある!」

「猛兄!それでこそ猛兄や!」

「改めて、よろしく頼む!」

本郷は、5人に挨拶した。自分は一人ではない。共に戦う仲間もいれば、帰りを待ってくれる家族もいるのだ。

「さ、重苦しい話もここまでにして、夕食造らなあかんな」

はやての言葉を聞き、本郷ははやてと共に台所に、シグナム達はテーブルの椅子をしまい、食器の準備に入った。

本郷は、仲間と、家族の大切さを心に刻み、はやての手伝いをするのだった。



次回予告
我等の仮面ライダーを倒すべく、ショッカー海鳴支部が送り込んだ次なる刺客は『人食いサラセニアン』海鳴植物園で奇妙な行方不明事件が発生、不気味に伸びる魔の手、戦うライダー。蘇ったサラセニアンにライダーはどう立ち向かうのか!?次週仮面ライダー『人食いサラセニアン』にご期待ください!