たとえばこんな間桐の話の蛇足の話(前)
「兄上言うな。……でもそーだなー……教会でやるのは決定事項になってるけど、和風もいいよなぁ。ウチ、着物とかデフォだし」
「え、じゃあ寺?いや、神社?……一成んトコそーゆーのやってないかな……」
「くっ、嘆かわしい……。貴様等、何を浮かれてお」
「うっせー蟲!!だーってろやオラァ!!」
「うぶっ!?……っ、お、おのれ鶴野ァァ!!」
「うっさいよ、蟲。あーもー酒くせー。親父もいちいち酒ぶっ掛けんのやめなよ。中身勿体無いだろ」
「そうですよ。……やはりトイレに流してしまうのはどうでしょうか」
「うおおおおこやつら相変わらず酷すぎじゃあぁ!!」
一匹の蟲はともかく。
「そ、そんなに気合入れなくてもいいよぉ、お父さん」
「んー、桜ならどんな姿でも綺麗に決まってるからなぁ。まぁ、兄貴達に任せるよ。でも何かリクエストあったら言ってね、桜」
「はいっ雁夜さんっ♪」
相も変わらず、幸せ仲良し家族なのである。
作品名:たとえばこんな間桐の話の蛇足の話(前) 作家名:柳野 雫