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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第68話

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    ズディギャドォオオオオオオオオオオッッッ!!!

  聡 「この台詞っ・・・・エヴァのマリだああああああ!!!」

  琢磨 「さっきからうっさいな!!!」

  ボケはさておき、さやかが叩き下ろした一撃が魔女を粉砕。切断と同時に爆発した。そして異次元空間が崩壊。魔女はグリーフシードを落として消滅した。

  さやか 「ふぅぅ・・・さてと・・・。」

  さやかはグリーフシードを拾い、それを用いてソウルジェムの汚れを吸収させた。すると琢磨に振り返って先ほどのお礼を告げる。

  さやか 「・・・さっきは、ありがとっ。」

  琢磨 「え?!あ、う、うん・・・俺も何かしなきゃって思ったからさ・・・できるだけ、俺達も魔女退治につきあうよ!」

  さやか 「別に無理してくれなくてもいいんだけどさ・・・まぁ、そう言ってくれるならこれからも頼もうかなっ!」

  二人にいい感じの空気が流れる。無論、さやかとしては、想いを告げれなかった恭介を琢磨に重ねているからであるが。

  聡はこちら側へ向きながらこっそりと告げてくれた。

  聡 「なんか・・・・イー感じになってます・・・はい。」




  聡はいつものように学校へ赴く。登校中、琢磨と當哉が後ろから肩を叩いてきた。二人ともいつもよりもテンションが高めだった。

  琢磨 「よっ!!聡!!」

  當哉 「おおっす!!聡!!」

  聡 「いってーな〜・・・朝っぱらからなんでそんなにテンションが高いんだよ(さては・・・・この前のさやかちゃんにときめきまくってるんだな?!!)!!」

  當哉 「へへへ・・・・今日いよいよクラスに転校生やって来るんだってよ!!!しかも噂によると女の子らしいぜ!!!」

  聡のテンションが爆発する。

  聡 「マジかっ?!!確かに前から転校生の話はあったけど、今日だったのか!!」

  琢磨 「ああ!!もう、今から超楽しみだぜ(絶対さやかちゃんだっっ)!!!」

  この展開上、さやかが正式に中学に来るんだなと琢磨は確信していた。しかし、さやかと一つ屋根の下の聡は、そんな話しすら聞いていなかった。

  そうは思わない琢磨は聡の耳元でささやく。

  琢磨 (もったいぶりやがって〜・・・さやかちゃんが転校してくるなら言ってくれよな!)

  聡 (なんも聞いてないよ、俺は・・・・!!)




  聡達が教室へ足を運ぶと、あちこちでその話題が飛び交っていた。

  男子A 「チラッと見た奴の話だとなんかスゲー可愛かったって話だぜ!!」

  男子B 「まじかよ?!超楽しみじゃん!!!」

  女子A 「どんな子なのかな〜。みんな仲良くしてあげようよ!」

  女子B 「そうだね〜。」

  やがてHRが始まり、担任がやってきた。

  担任 「えー、では朝のHRを始めます。それじゃ、話はみんな聞いているとは思うが、今日から新しくこのクラスに加わる転校生を紹介します。では・・・・もういいよ、入ってきて。うん。」

  担任の合図と共に転校生の少女が入ってきた。唯くらいのショートヘアーの可愛らしい美少女だ。男子勢がおおおと言わんばかりになる。

  約一名を除いて。

  琢磨 (ええええ??!可愛いけど、さやかちゃんじゃないっ??!!)

  白目をむいて絶望する琢磨を他所に、転校生の少女が自己紹介を始めた。

  転校生 「は、初めまして・・・・。」

  すると少女はチョークを手にとって名前を書き始めた。そこには「千石撫子」と表記された。

  千石撫子 「千石撫子です。前の学校からお父さんの仕事の都合で転校して来ました。えと・・・その・・・みんなよろしくお願いします。」

  恥ずかしそうに言う撫子という少女この瞬間、聡は言いようのない感覚に見舞われた。いわゆる一目惚れという感覚に陥った。

  担任 「それじゃ、千石さんはそこの席へ座ってください。」

  事もあろうか聡の隣に来た。好きな女子の横の席というのは言いようの無い幸運だ。聡は内心信じられない気持ちで一杯だった。

  撫子が隣に座ると彼女に見入ってしまう。目を合わせた彼女は、恥ずかしそうに言った。

  撫子 「よ、よろしく・・・。」

  聡 「お、おう・・・・よろしく(やっべー!!!なんだこのドキドキ感は??!)!」

  聡も顔を真っ赤にして恥ずかしがっていた。

  聡 (なに恥ずかしがってんだよ、俺は〜!!!)  

  昼休み。クラスの女子達が撫子と早速机をくっつけて食事をする。

  女子A 「それじゃ、向こうの友達とは急に離れ離れになっちゃったんだ。」

  撫子 「うん・・・。」

  女子B 「かわいそう。じゃあこっちに来る時は寂しかったでしょ?」

  撫子 「そ、そうだね・・・ずっと住んでいたところだったから・・・。」

  女子C 「これからはよろしくね。」

  撫子 「うん。ありがとう・・・。」

  その日の放課後、一応、学級委員でもある琢磨が校内を案内して回る。無論、聡と當哉も同行していた。聡はそわそわしていた。

  當哉 「聡、なんかさっきから様子が変だぞ?みょーにおちつきねーっつーか・・・。」

  聡 「そ、そうかよ。てかなんで俺達も校内回ってんだよ?」

  當哉 「お前がついていくって言ったじゃねーかよ!」

  聡 「え?そーだっけ?!」

  聡はとぼけたふりをしてみせた。本心は彼女の事が気がかりでならなかったのだ。當哉がそれを見抜き、聡の耳許でささやく。

  當哉 (おまえさ・・・・ひょっとして惚れたのか?あの子に?)

  聡 (なんでわかるんだよ!!?)

  當哉 (わかるぜふつーに。やめとけ、やめとけ!!クラス中の男子勢が狙っている。)

  聡 (なんだよそれ・・・・お前もか??)

  當哉 (俺は、違うぜ。俺は3年の奥田先輩が好きだ!)

  聡 (・・・・俺達3人・・・ひょっとして春真っ只中か??!)

  そうこうしている内に一通りの案内が終わった。

  琢磨 「・・・・これでまぁ一通りは案内したかな?またなんか判らない事があったら聞いてくれればいいよ。」

  撫子 「ありがとう。」

  琢磨 「あと、ここだけの話、最近じゃこの街の周辺で不可解な現象が起こってるけど、もしもの時は俺達に助けをお願いするといいよ!特に聡にな!」

  撫子 「え?」

  親指で聡を指す琢磨。突然彼女に注目されて焦る聡。

  聡 「いいい?!」

  撫子 「どういうことなの?」

  琢磨 「こいつは、グレンラガンって言うロボットに乗ってデッカイ敵と戦うことが出来るんだ。もっとも正体を知ってるのは俺達だけだけどな!他にも魔女退治してくれてる女の子もいるんだ!魔女ってのは・・・その・・・名ばかりで、簡単に言えば異次元の化け物なんだよ。とにかく何かあったら相談してくれ!」

  撫子 「そうなんだ・・・!!スゴイねっ・・・うっ・・・!!」  

  突然、撫子は体調を崩したかのような変調を見せた。おなかを抱えるようにうずくまる。

  聡 「え?!大丈夫?!」