必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 特別読切
一方、事件の知らせを聞いて、スバル達が救助に、ティアナが犯人逮捕に会場に到着したのはその1分後だった。
「なんだこいつは?」
現場に到着したスバルが発した第一声だった。
目の前で大きなマネキンが、頭部を再生中だった。
主賓席に座ったまま3人が死亡している。
何人かの出席者が重傷を負って倒れていた。
スバル、ティアナ、ルネッサ、ナンバーズ達がマネキンを囲む間に、他の隊員達が怪我人を運び出していく。
突然、マネキンが殴りかかってきた。
咄嗟に、ティアナが魔力弾をお見舞いするが、全く効いていなかった。
更に連射をするが、全てはじき飛ばされてしまう。
「振動拳!」
隙を突いてスバルが一撃お見舞いする、普通の人間はおろか猛獣でさえ首が折れるほどの一撃でも何の効果もなかった。
次の瞬間、ルネッサが銃を連射した。
彼女の銃は44口径である、至近距離から撃たれれば、かなりのダメージがあるはずだ。
頭部に2発、胸に2発命中した物の、その傷もすぐに再生していく。
まさに不死身の化け物だった。
「これならどうだ!ディバイーンバスター!」
スバルが必殺の一撃をお見舞いするも、それさえあっさりと受け止められてしまった。
次の瞬間、マネキンが殴りかかってきた、スバルはそれをかわしたが、除けそこねたティアナが壁まで飛ばされる。
「不味い、肋が逝ったかも」
今のでティアナは肋骨を2本折っていた。
「これならどうだ!振動拳乱れ撃ち!
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
何百発という振動拳が、マネキンの全身を打ち抜いていく、そのうちにマネキンの全身にヒビが入り始めた。
そして、トドメの1発が鳩尾を打ち抜いた時、マネキンは突然爆発して砕け散った。
「どおやら、コントロールユニットが破壊されたようですね」
ルネッサが冷静に状況を観察していた。
作品名:必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 特別読切 作家名:酔仙