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はいいろのゆび

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アルフレッドは太陽のような髪についてるくせ毛をひょこひょこと揺らし、
青空のように澄んだ瞳をころころと変えて色んな話をしてくれた。
そこでアルフレッドはHGF育成学校の生徒でああることが分かった。

「そうですか。でも、なぜHGFの生徒さんが1人でこんなところに?」
「あぁ、それは…」
「おい、アルフレッド!またお前は勝手に本部をうろうろして…。
お前学校はどうしたんだ?」
「うるさいなぁ、今日は実習テストだから早くおわったんだよ。
キミの方こそ今までどこに行ってたんだい?こっちはあちこち探しまわったっていうのに。
まぁ、そのおかげでキクに会えたわけだけど。また、一人寂しく精霊に愚痴を聞いて
もらっていたのかい?」
「ユニコーンをバカにすんなよ!お前だって小さいころは怒られるとよくアイツの所に
行って泣いてたくせに。」
「そ、そんな昔の話まだ覚えてるのかい?そんなんだからキミは友達ができないんだぞ!」
「何だと!」
「あ、あのもうホールに着きましたし、とりあえず席に着きませんか?
お腹が満たされれば気持ちも落ち着いてくると思いますし。」

アーサーとアルフレッドは顔を合わせ、菊の言葉に従うことにした。

「それで、お二人はどのようなご関係で?随分親しげに見えましたが…。」
「やめてくれよ!アーサーは俺の義兄なだけで、うっとおしいんだぞ!」
「クッ、言わせておけば…!というか、お前またそんなに食ってんのかよ。
お前また太っただろ?」
「な、そんなことないんだぞ!毎日運動して消費してるし…。アーサーこそ
毎日カレー食べていてそのうち、全身カレー星人になるんじゃないかい?
ねぇ、キク?」
「は、はぁ。まぁ、私もカレーは好きですが毎日食べるとなると身体に悪そうですねぇ。」
「ほうら。」
「ぐっ、だからといってカレーそのものになるわけないだろ。大体お前はいつも…」
「あ、そうだ!キクはアーサーが雇ったって聞いたけど本当かい?」
「人の話を途中で遮るな!菊は今日から俺の専属庭師になってもらうことになった。」
「え?でも菊は能力者じゃないんだろう?」
「あぁ、そうだ。だからなんだ?」
「だって、キミあの薔薇園すごく大切にしていて殆ど誰にも触らせないじゃないか。」
「能力がなくたって世話はできるだろう?」
「…めずらしい。アーサーがそんなこというなんて、よっぽどキクのことが
好きなんだな。」
「ブフッ!」
「汚いぞ、アーサー!」
「誰のせいだ!す、好きとかそういうんじゃねぇよ!ただ菊が植物をとても大切にする
人間だと思っただけだ…。」



作品名:はいいろのゆび 作家名:Sajyun