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yamatoへ…Ⅰ

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その日の昼守は真田の研究室にいた

  「同期で個室貰ってるのお前だけだもんな。出世したもんだぜ。」

広さはさほどでもないが端末が3つほどあり資料と材料があったが部屋は片付いていた
  
  「適当に座ってくれ。」

昼食を食堂で済ませて来た守はソファーに座ると真田が端末を持ってきて見せた

  「訓練予備生だ。去年試験的に始まって今年各訓練学校で数名が特別訓練を受けている
   ちなみに小学校の時突発で全国一斉テストが何度か行われている。その成績優秀者
   をピックアップして国費で将来の軍のブレーンに育てるつもりらしい。進路もいろいろで
   その訓練予備生になっている者、医学生になっている者、科学者になるため大学へ
   進学してる者と多岐にわたる。中途で入れるか聞いてみたが試験がかなり難しいらし
   く今まで試験受けた子で合格者はいない、だと。どうだ?お前の弟受けてみるか?
   でもお前の弟この試験受けてるだろ?話なかったのか?」

真田は進の優秀さを守から聞いていたので

  「試験に引っ掛からなかったって事だったら中途入学は無理かもしれんぞ?」

真田が難しそうな顔をして言った

  「そうだな、その辺り今日確認してみるよ。」
  「その返事によって明日問い合わせしてやろう。」

進の話はそこまでで終わり二人はこれからの戦艦に搭載される火器の事に付いて論議が始まった




  「ただいま」

守は進の病室へ来た。

  「兄さん、おかえり。どうだった?聞いてみた?」

昨日と随分違って顔色が良かった。きっとリハビリもがんばったのだろう

  「あぁちょっと知り合いに調べてもらった。…とその前にお前小学校6年生の時一斉テスト
   って受けてないか?何度かあったらしいんだが?」

進はちょっと考えて

  「あぁあったよ。でも風邪で休んじゃって…先生も国の一斉テストで学校の成績には全く
   評価に当たらないって事だったから心おきなく休んだんだ。それがどうかして?」

守はちょっと納得するようだった

  「そうか…わかった。じゃぁちょっと明日になってみないと詳しく話すことできないな。
   一応訓練予備生と言うのがあるらしい。中途入学がすごい難しいらしいって事は
   分かってるんだ。その入試を受けるにあたってその国の一斉テストに参加してたかが
   問題らしいんだよ。まぁ取り合えずまだわからん、って事で…
   進、もしその試験受けられるとしてもすっごい難しいらしいから時間があったら勉強して
   おけ。わかったか?」

進はうれしそうに

  「うん。わかった、勉強するよ」

と言った。その笑顔を見て守は苦しい気持ちになった。目標が見つかって一生懸命頑張ることはいいことだがそれが復讐となると素直に喜べない自分がいた。

  (それは俺の役目なのに…)

しかし守の心にも漠然と遊星爆弾をふらせるような敵に勝てるのか…そんな不安が広がっていた


作品名:yamatoへ…Ⅰ 作家名:kei