yamatoへ…Ⅰ
…………なんだこりゃ…難しい……
進は頭を悩ませながら試験の問題を解いていた。これで受かったら奇跡だ、と思いながら時々途切れそうになる集中力を奮い立たせ問題を解いた。
試験問題は母国語・英語・スペイン語・数学・社会・科学だった。試験はお昼休みをまたいで実施された。昼食は軍で用意された食事を食べて午後の試験に挑み終了後試験官に連れられて校長室へ戻ってきた
「…疲れただろう…古代、今日はゆっくり休むといい。」
久々に訓練学校でリフレッシュした守の顔と進は正反対の顔をしていた
「土方校長結果はいつ?」
「そうだな…すぐ採点するとして…会議にかけないといけないから早くて三日後かな。多分
通知が届くと思うからそれを待つように…」
守と進は“ありがとうございました”と言って校長室を出て帰路に向かった
「…どうだった?」
夕食の準備中だった幕の内が食堂にジュースを買いにきた守を捕まえた
「あぁ、疲れて寝てるよ。よく考えたら病み上がりだもんな。ちょっと無理させたかもしれない
今日はこのまま寝ちゃってもいいか、って思ってる。試験は本人が何も言わないから
わからないが多分思ってたより難しかったんだろう。自信があれば出来た、って言うだ
ろうし…まぁ通知が送られてくるって言ってたからそれを待つしかないな。今はまな板の
上の鯉だよ。進が起きたら幕さんにお礼に行くようちゃんと言うから…」
そう言うと寝てるという進の分のジュースも買って食堂を出て行った
進は帰るなりブレザーをハンガーに掛けそのまま守のベッドに横になった。
「あ~あ~…疲れた…」
そう言って大きな欠伸を一つした
「疲れたか?まぁ久しぶりに出かけたってゆーのもあるんじゃないか?」
守が返したが返事がない。おかしいなと思ってベッドの方を向くと静かに寝息が聞こえて来た
「寝ちゃったよ…俺の寝付きも早いけど進も早いな…」
そう言いながらいつも進が使ってる簡易ベッドのタオルケットをかけてやった