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僕らのサマーウォーズ

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それを口火に一斉にみんな騒ぎ出す。その声が聞こえているのかいないのか、ラブマシーンは一際大きくにやりと笑うと、一直線にキングカズマに向かってきた。
「来る!」
ラブマシーンの突きと蹴りが次々飛んでくる。キングカズマはそれを巧みに防ぎ、かわし、隙を見ては攻撃する。一年前はパソコンのスペックを上げなければ動きについていくことができなかったが、今はついていくどころか、圧倒的にこちらがリードしている。
「なんだ、コイツ。前よりずいぶんと弱くなったじゃないか。」
「なめんじゃないわよ!」
カズマも一気に勝負を決めようとした。だがその時、侘助から警告が飛ぶ。
「気をつけろ!敵は一体じゃない!」
その瞬間、キングカズマは何かに激しく突き飛ばされ、壁に押さえつけられた。
見ると、それは鉤爪のようなものだった。その先に付いた何かがどこからか伸びてきている。その先を見てみると、見たこともないものがいた。
「なんだ、こいつは?」
異様な姿のそれに、パソコンの前の人々は息をのんだ。それはディアボロモンなのだが、もちろんそんなことを知らないカズマは動揺する。
「んん、くっ・・・うわああっ!」
気合でディアボロモンの腕を振りほどく。そのままディアボロモンへと突進するが、横からラブマシーンの攻撃が飛んでくる。右から、いや上から、いや左、後ろ、下、と思えばまた上から。波状攻撃に次第に押され始める。
「てめぇ、二対一なんてヒキョーだぞ!」
しかし相手はせせら笑うかのように攻撃を続ける。なんとか防御と反撃を繰り返していたが、一瞬の隙を突かれた。突如繰り出されたディアボロモンの後ろからの攻撃。刹那反応が遅れた。
「やられる・・・!」そう思った時だった。
「ベビーフレイム!」
突然飛んできた火の玉がディアボロモンに直撃する。ダメージは受けていないようだが、動きは止まった。その隙をついてキングカズマが蹴り飛ばした。
「よし!いいぞアグモン!」
火の玉が飛んできた方向から声が聞こえる。見ると一人の少年と一匹の黄色い摩訶不思議生物がいた。
「何だあれは!?」
その後ろには、さらに七人の子供と同じ数の摩訶不思議生物がいた。
「あの子達は一体?」
「それより今、火を噴いたわよね!?」
「OZのバトルモードでも、火の玉を飛ばしてくる奴はいなかったよ。」
「畜生、新手が来やがったのか!」
「カズマ君!」
「くっ!」
次々と起こる不可解な出来事に冷静さを失っていた。その少年、八神太一を敵と誤認してしまう。そして一直線に太一たちに突っ込んでいってしまった。
「おい、向かってくるぞ!」
「皆、よけろ!」
みんな一斉に逃げる。だが、攻撃はかわせたが勢いで吹き飛ばされてしまった。
「わああ、何すんの!」
「待ってくれ!俺たちは敵じゃないぞ!」
「あなたがキングカズマですよね!?僕達は味方です!!」
その言葉に動きを止める。
「僕たちはあの黒い生物、ディアボロモンを倒すためにここへ来ました!」
「ディアボロモン?」
「あの謎の黒い生物の名前です。」
「どうして僕の名前を?」
「はい。あの、ラブマシーンの塵の中に混じっていたデータの中にあなたの名前が入っていたんです。」
「どういうこと?」
「すみませんが、あまり長く説明している時間がないんです。でも信じてください。僕たちはあなたの味方です。一緒にあれを倒すことに協力してくれませんか!?」
事情は全く分からずじまいだが、とにかく敵ではないようだ。多分。キングカズマは応える。
「一対一なら僕は負けない。だからあの黒い、ディアボロモンというやつの相手をして。ラブマシーンは僕が相手をする。」
「わかった。」
返事を聞くとすぐにキングカズマはラブマシーンの元へ飛ぶ。太一たちもそれに続く。
「よし、アグモン。ワープ進化だ!」
「わかった!」
「行くぞ、ガブモン!」
「うん!」
二人のデジバイスと紋章、そして二体のデジモンが光を放つ。
「アグモン ワープ進化ああああああああああああ!!」
「ガブモン ワープ進化あああああああああああー!!」
「ウォーグレイモン!!」
「メタルガルルモン!!」
突然謎の生物が光を放ち大きく姿を変えたため、陣内家は大いに驚いた。
「ちょっと何アレ!?突然姿が変わったわよ!?」
「一体どうなってんだ!?」
「カッコイーー!!」
慌てふためく大人たちと歓声を上げるちびっ子たちを尻目に、キングカズマはラブマシーンに突っ込んでいく。二対一では苦戦したが、一対一ではこちらに分がある。この勝負、
「勝てる。」
静かにそう呟き、猛攻を仕掛ける。
ウォーグレイモンとメタルガルルモンもディアボロモンに向かっていった。それを見たディアボロモンは、まるで笑っているかのような表情を浮かべ、そして一斉に何かを放出した。
「あれは、完全体のインフェルモンです!」
「完全体だって!?」
「太一たちだけじゃ大変だわ。私たちも戦いましょう!」
「わかった!」
そして他のデジモンたちも進化する。
「ピヨモン進化ー!バードラモン!」
「テントモン進化ぁぁ!カブテリモン!」
「パルモン進化あ!トゲモーン!」
「ゴマモン進化ぁっ!イッカクモン!」
「パタモン進化ぁあ!エンジェモン!」
「テイルモン 超進化!!エンジェウーモン!」
「バードラモン 超進化!!ガルダモン!」
「カブテリモン 超進化!!アトラーカブテリモン!」
「トゲモン 超進化!!リリモン!」
「イッカクモン 超進化!!ズドモン!」
「エンジェモン 超進化!!ホーリーエンジェモン!」
次々とこちらに向かってくるインフェルモンに立ち向かっていく完全体デジモンたち。戦局は、子供たちが優勢だった。数では相手が圧倒的に勝っているが、やはりデータが完全に復活していないのか、完全体デジモンである割には弱かった。
「よしっ、このまま行けるぞ!」
「ハンマースパーク!」
「ホーリーアロー!」
「ホーンバスター!」
「シャドウウイング!」
「フラウカノン!」
「ヘブンズゲート!」
次々と繰り出される必殺技に、ほとんど無双状態となっていた。そんな一連の様子を、画面の向こう側の住人は半ば口を開けて眺めていた。
「すげぇ・・・」
ただ一人、カズマだけは冷静にラブマシーンと相対していた。
「今度こそケリをつける!」
そんなカズマの気合に反応したかのようにラブマシーンが突っ込んでくる。キングカズマも一直線に突っ込む。そして二つのアバターがものすごい勢いで衝突した。吹き飛ばされたのは、ラブマシーンの方だった。キングカズマは追撃の手を休めない。突き、蹴り、蹴り、蹴り、突き、蹴り、突き、突き、キングカズマの猛ラッシュを浴び、ラブマシーンはほとんど動かなけなくなる。
「ハッ!!」
強烈な回し蹴りを喰らい、ラブマシーンはもう一度吹っ飛ぶ。
「止めだ!!」
キングカズマはもう一度突っ込んでいく。

「今度こそ片付けてやる!行くぞ!メタルガルルモン!」
「喰らえ!グレイスクロスフリーザー!」
作品名:僕らのサマーウォーズ 作家名:平内 丈