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yamatoへ…Ⅱ

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  「おはよう」

島は先に食事をしていた進に声をかけて隣に座った

  「おはよう」

進は何もなかったように食事を続けた

  「お、今日はちゃんと食べてるな。そうそう、ちゃんと食べないと大きくなれないからな。」

島はそう言ってパクパク食べる。そのうち加藤や山本、相原もやってきた。相原のトレイに乗ってるロールパンを加藤が横から手を出して“ちょうだい”と言いながら自分のトレイに乗せてるのが見えた

  「相原、ちゃんと怒った方がいいぞ?それは俺の分だ、って。」

島が穏やかに笑う。三人は“おはよう”と言いながら進と島の隣に座った

  「ごちそうさま」

進は空になった皿とトレイを下げるために席を立ちあがった。進は何か言われるんじゃないかと思ったが誰も何も言わずいつも通りの朝だった

  「先に戻ってるね。学校に行くのはいつもの時間でいいの?」

と聞くと島が“そうだね玄関で待ち合わせ”と言ったので進は食堂を後にした


進の姿が見えなくなると他の3人が島に詰め寄った

  「古代は何か言ってたか?」(加藤)
  「いや?」(島)
  「特別何か話したか?」(山本)
  「何も。最初向こうの方が身構えてたから敢えて何も言わないし聞かないし。でも金曜日に
   比べて随分顔色が良くなった。それだけでいいじゃないか。」

島はそう言うと“ごちそうさま”と言って席を立った




  トントン


島が食堂から戻って歯を磨き終わって出かけるまでの30分自室でゆっくりしてると相原が島の部屋にやってきた

  「どうした?」

ベッドから起き上がると相原は自分の端末を持ってきていてそれを島に見せた

  “〇月◎日、三浦に落ちた遊星爆弾の被爆地で少年一人を確保。ただいま病院に移送中
   意識不明、擦り傷、切り傷無数。どこかで被爆したままここへ歩いてたどり着いたものと
   みなす。”
  “少年S急性白血病を発症するも命に別条なし”
  “〇月◎日少年S意識回復。後遺症なし。ICUから出る。白血病完治”
  “〇月◎日少年S一般病棟に移る。リハビリ開始”
  “〇月◎日少年S退院しばらく定期的に健診をし以後経過を報告すること”



  「…これ…」
  「ちょっと気になってたんだよね…この記事。少年S…これって進、ってことじゃないかなっ
   てさ。前にどこ出身?って聞いた時三浦って言ってたし…身内は守さんしかいないっぽい
   でしょ?普通だったら入寮する時両親がくるはずじゃない?」
  「確かに…」
  「ひょっとしたら“以後経過を見る事”ってあるでしょ?あの顔色じゃかなり体調悪いんじゃ
   ないかと思って…」
  「このこと…」
  「誰にも言ってないよ。これが古代くんかどうかもわからないしね。」
  「多分…間違いないだろう…でもそんな体で大丈夫なのか?」
  「そうなんだよね。白血病って完治する病気になって随分たつけどでもガンでしょ?」
  「そうだ。」
  「…」

相原は黙ってしまった

  「まぁどのみちあいつが話すまで…様子を見よう。」

相原は“そうだよね、そうするしかないよね”と言いながら島の部屋を出て行った

作品名:yamatoへ…Ⅱ 作家名:kei