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yamatoへ…Ⅲ

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翌日4人は一緒に寮を出て中央病院の外来ロビーに来ていた。ロビーは患者で人がたくさんいたが午前中の受付も終わっていて人が引くのも時間の問題だった。

  「13時だね。少しここで待とうか。」

診療中だと悪いと思いロビーの椅子に座りおとなしく待っていると15分ほどしてどこからともなく走ってくる白衣の男性がいた

  「悪い、遅くなちゃったね」

モリタが4人の前に息を切らせながらやってきた

  「お忙しいところすみません。」

島を先頭に3人も一緒に頭を下げた

  「大丈夫だよ。それより行こうか。進くんも会いたいって言ってるし。すごい退屈みたいだよ」

モリタは笑いながらそう言って

  「でもね、これから行く病室は普通の人は入れなんだ。いくつか注意点があってね…」

モリタはまずロビーから一番奥のエレベーターに乗った

  「4階以上が入院病棟になっていて…東だけなんだが8階以上が軍専用病棟なんだ。
   進くんのいる部屋はまたそこから別棟に移って…」

8階でエレベーターを降りるとモリタはナースステーションに背を向けて歩き出し別の建物につながる廊下へやってきた。

  「ここで身分証明書をスキャンする。」

そう言ってモリタは自分の身分証明書をスキャンしてみせると4人を通した

  「で、またここからエレベーターに乗って12階へ。」

そこで降りると廊下は少し違っていた

  「ここの一番奥が古代くんの部屋だよ」

モリタはゆっくり歩きながら説明した。部屋の前に来ると

  「モリタだよ。入るね」

そう言ってノックしながら部屋に入った


4人は部屋の構造が余りにもすごいのでびっくりした。病室は広く他にリビングがありそこにはソファーが置いてある。リビングの隣にはミニキッチンがあってトイレ、シャワー、洗面所とランドリーも完備してあった。

  「すっげぇ…ホテルみたい…」

相原がつぶやくと3人はうなずいた

  「古代…」

4人はキョロキョロしながらも進のベッドの横へ来た

  「お前大丈夫なのか?」

島が聞いた

  「うん、今のところはね。木曜日こっぴどくモリタ先生に怒られちゃった。」

いつもの進だった。それを聞いたモリタは笑っている

  「お前バカだよなぁ…体調悪いなら悪いって言えよ。運ぶ時重かったんだぞ?タンカない
   からほうきとカーテンで作ったんだからな。その後怒られて付けなおしたんだから。」

加藤がそう言って笑った

  「ほら、退屈だろ?お古だけど貸してやるよ。それ映画観れるやつだから。」

山本が袋ごと進に渡した

  「山本くんがそれ持ってくるって言ったから映画何本か持って来たよ。このチップ入れると
   観れるからね。」

そう言って相原が映画が入ってるケースを渡した。

  「ありがとう…月曜日は何とか行けそうだから…」

進の左腕には点滴がつながれていた

  「でも病院から通うようになるかもしれないからな…かっこ悪いなぁ…あ、椅子がさ向こうの
   所にあるから持ってきて座って」

リビングの奥に物入れがありそこに来客用の椅子が入っていた。4人はそれぞれ椅子を持ってくると進の横に座った。

  「じゃぁ進くん何かあったらナースコールね。」
  「先生ありがとうございました。」

モリタが出る時4人も一緒にありがとうございました、と言うとモリタは右手を上げて出て行った


  「古代、お前遊星爆弾の爆心地で発見された少年Sなのか?」

島が思い切って聞いた

  「え?」

進はしばらく考え込んだ

  「キツイ治療したって言ってたし…なぁ…あの先生。」

更に島がそう言った

  「だからどうってわけじゃないんだ。ただお前が倒れたってだけでこんなVIP扱いって変だと
   普通のヤツは思うだろ?普通の病棟に入院してたら全然なんとも思わないけどさ…
   ココって普通じゃないだろ。」

進は黙って聞いていた

  「俺はさずっと仲間だって思ってたのに辛い時に辛いって言ってくれなかったことが悔しい
   んだよ。もっと俺たちを頼ってほしかったんだ。同い年だし頼りきれない気持ちもわかるけ
   ど、でもこれから何年かずっと一緒に訓練していくんだよ。」
  「そうだよ、島の言う通りだよ。確かに最終的な目標は違うかもしれない。俺は艦載機の
   パイロット目指してるし島は大型艦のパイロットだ。でも目的は同じだろ?
   いいか?俺たちは仲間なんだ。そりゃまだ知りあって間もないから信じ切れない部分
   があって当然だと思う。けどそうじゃないだろ?」

めずらしく山本が進に詰め寄った。進は布団の上で握りしめた自分の拳を見ながら考えていた

  (…仲間…)
作品名:yamatoへ…Ⅲ 作家名:kei