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yamatoへ…Ⅲ

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翌日の日曜日はする事もないのでゆっくりモールの中を歩いて回った。そこにいると地球と変わらず月に来た事を忘れてしまいそうだった

  「地球と同じ重力になってるからかな、全然違和感ないね。」

相原が自販機で買ったジュースを飲みながら言った。5人はカフェに入るほどのお金がなくモールの踊り場でジュースを買って座っていた。

  「結構一般市民がいるんだね。」

山本はコーヒーを飲んでいる

  「で、明日の予定は?島?」

加藤と山本と進は同じ予定。艦載機のシュミレーション。朝教官が迎えにくる

  「おう、朝お迎えがきてシュミレーション。きっとこのデキ次第でマジで訓練してくれるか
   決まるんだろうな。相原は?」
  「僕も朝お迎えがきて月基地の司令部へ、だって。」
  「相原はすぐ使える資格だからな。即戦力ってとこか。」
  「う~ん、どうかな。まぁ地球と同じことさせてもらえるならうれしいけど。」

相原は時々司令部の通信士の勉強を兼ねて司令室に行く事があった

  「ホントゆっくりできるのは今のうちかもしれないな。お前たち三人は艦載機のシュミレー
   ションだろう?」

島が聞くと三人はうなずいた

  「早く飛べる日が来るといいな。」
  「そうだな」

三人は顔を見合わせた。進はこの二人に遅れじと必死になって訓練してよかったと心底思っていた。もし間に合わなくて一人だけ置いて行かれたら…きっとショックで寮から飛び出してしまったかもしれない

  「古代はちゃんと病院行ったんだろうな?」

山本がふと思い出したように聞いてきた

  「そうだよ、最後の週末島ン家行ってたんだろ?」

加藤も聞いてきた

  「水曜日にちゃんと言って来たよ。月に行きますって。でちゃんと検査して異常なしって
   行って大丈夫ってお墨付き貰ったんだから平気だよ。」
  「そう言えばあれから顔色いいもんなぁ。やっぱり守さんが近くにいると違うのか?」

加藤がちょっとイジ悪く言う

  「兄さんがいるからじゃないよ!ちゃんと気を付けてるだけ。」

みんなに迷惑かけたのがとても恥ずかしくて二度と同じ思いをしたくないと思っている

  「まぁみんなで気持ちよく月に来れたんだ。よかったよな。」

島がそう言ってジュースを飲み干すとダストコーナーに投げた

  「さて、暇だし…宿舎に戻ってメシでも食おう。」

5人はモールを出ると宿舎に戻って行った。
作品名:yamatoへ…Ⅲ 作家名:kei