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yamatoへ…Ⅲ

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守は火星勤務が終わり一週間の休養を言い渡されていた。進はとりあえず水曜日まで病院から学校に通う事になりその間進と一緒に病院で過ごすことにした。

病院と学校の間はエアカーが送迎をしてくれた

  「だいぶ良くなったみたいだね。水曜日まで、って約束だったけど明日から無理したら同じ
   事の繰り返しになるから絶対にだめだよ。毎日の検査で白血球の数値も落ち着いて
   きたし…もう大丈夫だろう。ただし体育は今週は休む事。だるさが残ってるはずだからね
   来週も…そうだな、10分やって休憩しながら…だな。軽いストレッチぐらいならいいだろう
   いいか?軽いストレッチだからね。キツイストレッチはだめってことだよ?」

モリタが退院する進に言い聞かせた

  「体育休んでたおかげで随分勉強が進みました。目処がついて来たので…」

進も芯に残るダルさが今も辛いらしく無理することの代償を感じもう無理しない、と思った。

  「お兄さんにこれだけ監視されてたら無理もないけどね。」

進は病室に帰ってきて端末を開く事を許されなかった。唯一許されたのは例の本を読む時とメールのチェックぐらいだった。

  「監視役は退屈だ。」

そう言って守は笑った

  「「お世話になりました。」」

モリタに頭を下げると守と進は中央病院を出て進の寮に向かった





寮に戻ると4人が出迎えてくれた

  「古代、おかえり!」

守と進は“ただいま”と言って入ると寮母さんが走って出てきて

  「進くん、良かったわね。守くんも戻ってきたの?無事に帰還おめでとう。」

二人は寮母さんにお礼を言うと4人と一緒に自室に向かった

  「よかったな、退院できて。」

島が進の荷物を持ちながら言った

  「うん」
  「お見舞い来てくれたんだってね。みんなも忙しいのにありがとうな。」

守もお礼を言った。

進の寮の部屋の前で4人はじゃぁな、と言って各自室へ戻って行き進も守と自室に入った


部屋は何もなく殺風景だった

  「しっかし人が住んでると思えないほど何もない部屋だな。」
  「そう?狭いけど収納が結構しっかりあるから全部しまっちゃうんだ。だからそう思うんじゃ
   ない?」
  「お前ちゃんと薬今週分飲めよ?」
  「大丈夫、ちゃんと飲むよ…これ飲まないと朝起きる時すっごい辛いんだよね。目覚めが
   悪いって言うか…」
  「解ってるなら大丈夫だな。晩飯どうする?ここでみんなと一緒に喰うか?」
  「兄さんはこれからどうするの?」
  「俺は寮に戻って幕さんのメシ食う…くらいかな。まぁ休暇が明けたらまた頻繁に会う事は
   出来なくなる…じゃぁちょっと外で食うか。お前も病院食ばっかりでおいしくなかっただろ
   まぁVIPルームだから普通よりいいもの出てるんだろうけど所詮病院食だからな。」
  「兄さん、おかね大丈夫?」
  「ばぁか、兄さん結構高給取りなんだぞ?…と言うよりこの仕事してると余りお金使わなく
   て済んじゃうんだよな。じゃぁ…行こうか。」

進と守は寮を出てモールに向かった



作品名:yamatoへ…Ⅲ 作家名:kei