yamatoへ…Ⅲ
テストが終わった金曜日島は実家に帰ろうと連絡を入れていた。来週は月基地へ向かう。
この一年勉強ばかりで夏休みもお正月も返上で勉強していたので一年間実家に帰っていなかったというのもあったがこの4人と一緒にいると楽しくて実家の事など二の次になってしまっていたのだった。
島は実家の母に連絡を入れた
「あ、母さん、御無沙汰してます。大介です。お変わりありませんか?」
<大介!めずらしいわね、そっちから連絡してくるの…こっちからの用事はメールにして
くれって言ってるのに…ふふふ、どうしたの?何かあった?>
島の母はそう言って笑った
「実は来週から月基地で訓練することが決まったので行く前に実家に少し行こうと思い
まして…でも土曜日から一泊するくらいしか時間がないからどうしようかな、って…。」
<何を遠慮してるの?大介の実家なのよ?戻ってらっしゃい。おいしいもの作って待って
いるわ。>
「それでね、ひとり一緒に連れて帰りたい友達がいるんだ。」
<あら、ひとりだけ?>
「うん、そいつお兄さんがいるんだけど軍にいるから実家がなくってさ。」
<いいわよ、連れてらっしゃいな。リニアに乗った連絡くれるかしら?お迎えに父さん
ステーションに向かわせるわ。>
「そうしてくれると助かるかな。じゃぁまた連絡するよ。」
そう言って島は携帯を切った
(古代は素直についてきてくれるかな?)
島は今日のテストより古代の事の方が心配だった