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yamatoへ…Ⅳ

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月基地内部は時間で区切られていてABCD班に分かれている。トーキョーシティ時間の6時勤務、12時勤務、18時勤務、24時勤務。各々が厳しい訓練を課していて8時間勤務(うち1時間が休憩)最初と最後の30分ずつが引き継ぎとなっている。進達は今訓練生として来てるので特別に8時からとなっていて間の休憩を少し多めに取って正規の宇宙戦士たちが普段どんな訓練をしたりしているか、なども含め勉強していた。実力が伴えば彼らの訓練にも参加する事もあり得るのだった。


  「実際7時間勤務で訓練は6時間。結構キツイな。」

だいぶこの生活に慣れてきてシュミレーションも前に比べればソツなくこなせるようになった三人が昼食を取っていた。相変わらず時間は定まっていなかった。

  「でも朝からシュミレーションだと食欲落ちるな」

山本が胃のあたりを押さえながら言った。

  「そうだな、やっぱり古い機だと胃にくる、って思うんだけどどう?」

進がそう言うと二人ともうなずいた

  「まあそうやってその機種の癖をつかまないといけないんだろうけどな。」

三人は肩を落としながら少なめにしてもらった食事をつついた







  「おつかれさん!」

意気揚々と島が三人を出迎える。今日部屋に一番に戻っていたのは島だった。まだ相原は戻ってきていない。

  「随分テンション高いな。」

加藤が“ただいま”の後でそう言うと

  「へへへ、今日大型戦艦少し操縦したんだ。ドッグからドッグへの移動だけなんだけど
   すっげぇ緊張しちゃた。なんだかどっかりした感じでさ。ライセンス取るための準備だって
   これから少しでも操縦する機会があれば優先的にさせてくれるって。今までシュミレー
   ションばっかりだったからちょっとやる気失せてたけど俄然やる気起きちゃったもんね」

島は腕組して“どうだ!”と言わんばかりだった。しかし艦載機チームにしたらシュミレーション卒業した時の方が恐ろしくて“うらやましい”と思えなかった。艦載機は飛ぶだけじゃダメなのだ。飛んだら今度は編隊を組んで隊長に従って相手と戦うためにドッグファイトを要求される

  「いいなぁ…俺たちはまだまだだな。実際飛ぶなんて当分先じゃないかな。」

加藤の言い方に島は

  「加藤、お前らしくないぞ?ここに来る時の意気込みはどうした?」

そう言ったが山本も

  「甘かったって思ってるんだよ。予備生として入ってシュミレーションはばっちりだった。
   ところがここに来たらそんなシュミレーションじゃやっていけない。訓練生と同じカリキュ
   ラムだったとしてもここは訓練生のシステムじゃない。俺たちは…まだまだなんだ。
   でも出来ないとは思っていない。」

山本が力強く続ける

  「訓練生のシステムじゃダメだって先生達も思ったからここに来てるはずなんだ。きっと
   ここでライセンスを取れる、って先生達は思ったからここに行け、って言ったんだ。
   だから明日すぐ取れるほどの実力じゃないけど…絶対にライセンス取って地球に帰る
   んだ。」

山本の言葉に進はうなずいた。

  「…そうだよな、いつまでもヘコんでいられないな。」

加藤は山本の言葉に助けられたように力強く言った


作品名:yamatoへ…Ⅳ 作家名:kei