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yamatoへ…Ⅴ

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厳しい訓練は続き進と島、加藤と山本に加え南部と太田が一緒に行動するようになって
4か月が過ぎた。この頃になると未知の敵艦隊と正面切って会戦することが多く明らかに
戻ってくる地球艦隊が減ってきていた

  「進」
  「兄さん!」

進の兄守が敵艦隊と闘いボロボロになった他の戦艦とともに月基地に寄港したのだ。進は
兄を敬礼で迎えた。そこにいた島達も敬礼で守を迎えた。守も答礼で返す

  「よかった、兄さん無事だったんだね。」

進は小さな声でそう言った。加藤の二人の兄のうち一番上の一郎は行方不明次郎は片足
を失い今地球で療養中だった。しかし疲れた表情を見せながらも無事戻ってきた守に対し
て加藤は

  「守さん、無事御帰還よかったです。」

と言って守を出迎えた

  「三郎くん、お兄さんは…」
  「一番上の兄貴は…両親もあきらめた、と連絡ありました。でも次郎兄さんはけがを
   しながらも生きて帰ってきてくれたと喜んでました。…片足になっちゃったけど…」

一瞬暗い表情を見せたが

  「でも…大丈夫です。守さんこそけがとかないですか?ゆきかぜは大丈夫ですか?」

そう言って切り返した

  「ゆきかぜか?…地球に戻って修理してもらわないと危ない状態だな。よく戻ってこれ
   たと思って乗組員に感謝してるよ。だいぶ負傷者も連れて帰ってきている。ここで
   少し物資を積んで地球に戻るんだ。出航は12時間後だから少しゆっくりできる。
   火星はこれから出航する戦艦でいっぱいで寄港出来なかったからな…みんな、
   たくましくなったな…それに新顔が二人…」

守がそう言って話を振ろうとしたとき南部が立ち上がり

  「南部康雄と太田健二郎です。守さんにお会いできて光栄です。」

そう言って握手を求めたので守も快く握手をした

  「俺らと一緒で予備生出身なんだ」

進がそう切り返すと

  「そうか、数少ない同期になるのか。仲良くするんだよ。」

守はそう言うと握っていた手に力を込めた

  「ところで…兄さん、どうなってるの?」

進は一番気になることを聞いた

  「あぁ…かなり厳しいぞ。俺たちも必至だが…主砲が通用しない。正面切って戦って
   いたら全滅してしまう。艦載機のミサイルでダメージを与えてからじゃないと主砲の
   意味をなさない…」

戻ってきた戦艦をモニターで見た事があるが飛んでる事が不思議なくらいボロボロだった

  「またゆきかぜを修理して…またすぐ行くと思う。」

疲れ切った守の表情が進には辛かった

  「すまんな、艦でみんな待機してるから…」

そう言って座る暇もなくドッグへ向かって走って行ってしまった
作品名:yamatoへ…Ⅴ 作家名:kei