yamatoへ…Ⅴ
進がベッドにゴロンと横になってるとノックの音がして
「古代、入るぞ」
島が進の部屋に入ってきた。島も泣いたのだろう眼が真っ赤だった。島はゴロンとしてる
進の横に腰かけた
「大丈夫か?」
進が島に声をかけたが島は
「バカ、それは俺のセリフだ…」
と言うと島の目から涙が流れた。進は島の横に座った。
「…俺は大丈夫だ。加藤と山本は?」(進)
「やっぱり同じチームだったからな、ショックがでかすぎて…しばらく一人になりたいっ
て言って部屋にいる。」(島)
「でも…これが俺たちが選んだ道なんだよな…」(進)
「あぁ…そうだ」(島)
「俺たちはここでうなだれてはいけないんだ。」(進)
進はそう言って新たに流れて来た涙を拭いた。
「そうだ…そうだよな。俺たちは強くならなくっちゃいけないんだ。」
島も自分を奮い立たせるようにまっすぐに進を見て言った
「…でも、今日だけは悲しんでいいんじゃないか?」
進が島の顔を見ると
「みんなお世話になった人が亡くなってるんだ。悲しくないヤツなんて誰もいない…」
島は力なく笑った。その顔に柔らかい水田の笑顔を思い出した
「そうだな…」
そう言ってうなずくと進は立ち上がって冷蔵庫からビールを2本取り出すと1本を島に渡して
「ゆっくり休んでください。」
そう言って少し高く掲げた
悲しい空気を纏いながらも自分の身を守るため、敵を倒すために訓練は何も変わらなかったかのように続く。これからもっと戦火が激しくなれば被害者も増えていくことになる
次は誰だ?次は俺か?
戦って散りゆく戦艦をまわりの艦はどんな気持ちで見送ったのだろうか…