GANTZ Paradise Lost 田中星人篇
直人Side・・・
ふと気づくと俺は部屋に戻っていた。
目の前には秀吉とマミがいる。
「あれ・・・?俺、生きてんの・・・か?」
俺は呟いた。
「工藤さん・・・生きてたんですね・・・!」
「う・・・うむ・・・良かった・・・・」
「そ・・・そっか・・・」
と、俺はそこで秀吉の目が赤く充血しているのに気づいた。
「秀吉・・・?お前・・・泣いてるの・・・・か?」
「あ・・・・いや・・・・ははは」
秀吉は俺にそう指摘されると慌てて目をぬぐった。
「秀吉さん、ずっと工藤さんの事心配してたんですよ」
マミが横から補足してくれる。
なるほどな・・・それで泣いてたのか・・・
「・・・・ありがとよ・・・わざわざ俺なんかのために・・・」
俺は頭を少し曲げて言った。
「ねえねえ、絶対ひでぴーってナオっちの事好きだよねー。男の娘×男でボーイズにラブってるって感じ?」
すると、俺と秀吉のやり取りを見ていたのか、チャイナ服が頬を赤く染めて目を光り輝かせながら呟いた。
「「違うわ!!??」」
俺と秀吉が同時に突っ込みを入れる。
俺が秀吉と・・・おえっ。
まあ、確かにそりゃ秀吉は外見だけは美少女なのよ。
でも中身は男。
いくら俺でもその組み合わせはあり得ん。
「狩沢、お前はどーしてそう周りの空気を読めなんだ?」
ニット帽の青年が心底呆れたように言う。
すると・・・
・・・・・・ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ・・・・・・
ガンツが発車ベルのような音を発し始める。
それと同時に球体の表面にメッセージが浮かび上がる。
『それぢわ、ちいてんを、はぢぬる。』
「は?ちいてん?」
「何だ、ちいてんって?」
『みかぷー・・・0てん
いたの』
「えっ?・・・えーー・・・僕、0点なの・・・?」
『メガネ・・・〇てん
いたね』
「えっ?えっ?」
『ぱつきん・・・0てん
かげうすすぎ』
「いやいや、そー言われても・・・なぁ・・・」
『ドタチン・・・θてん
やる気は感ぢられたのた゛が・・・』
「でも0点か・・・」
『外人・・・○てん
ラノベ読みすぎ
はたらけ』
「は、はぁ・・・そうッスか・・・」
『チャイナ服・・・Θてん
ラノベ読みすぎ
妄想Jすぎ』
「えー、良いじゃーん、別にー・・・」
『猿(笑)・・・0てん
泣きすぎ
ナオちゃんの心配Jすぎ』
「だから何で猿・・・?」
『きょにゅう・・・0てλ
かげうすすぎ
ちちゆれすぎ
Jゃべらなちすぎ』
「また0点なのね・・・」
『ナオちゃん・・・Зてん
とーたる3てん
あと97てんで、おわり』
3点、それが今回の俺の成績だった。
あれだけ死に物狂いで戦ったのにこれっぽっち、と言えばそうなのだが、それでも俺にとっては大きな点数なんだろう・・・と思う。
作品名:GANTZ Paradise Lost 田中星人篇 作家名:プラスチッカー