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【銀魂】短文まとめ【銀妙】

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【貴女が幸せならば。】2008.10.22

最近、姉上は綺麗になった。
もちろん、姉上は元から凄く綺麗だ。
でも、ここのところ、特に綺麗になったように思うのだ。

理由は分かっている。
あの男だ。
白髪で天パで、死んだ魚みたいな目をしていて、糖尿病寸前の、あの男。
「おォ、新八か。姉ちゃんいる?」
僕が二人の関係に気が付いたのはつい最近だ。
神楽ちゃんにそれを言ったら、「今さら気付いたのかヨ。だからお前はメガネアルヨ。」なんて意味のわからないことを言われてしまった。
「姉上は今買い物に出掛けてます。もうすぐ帰ってくると思いますよ。」
「…そうか。」
知った当初はただただこの男が憎かった。
僕の姉上を、僕だけの姉上を奪ったこの男が…。
でも………

「銀さん、銀さんはもう若くないんですから、早く落ち着いた方がいいですよ。」
姉上を幸せに出来るのは、この男だけだと信じている。
「泣きながら赤飯を炊く覚悟はもう出来ているんです。
僕は姉上が大好きです。
だから、姉上には幸せになってほしいんですよ。
だから…」
そこまで言うと、玄関の扉が開く音が聞こえて、姉上の「ただいま」という綺麗な声が聞こえてきた。
「あら?銀さん来ていたんですか?」
「あぁ…うん。」
お互いそっけない態度を取ってるけど、二人とも頬がほんのり紅色になっている。
あぁ、耐えられないこの空気。
僕は邪魔者のようだ。

「姉上、僕、ちょっと出掛けてきますね。」
そういって立ち上がり、部屋の外に出る。
(あの様子じゃ、まだまだかかりそうだな…)

その後の二人がどうなったのか、僕は知らない。