剣ノ一声
「馬鹿にしているかどうかその内思い知らされるさ。それと・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・?」
俺は今の体がISをも遥かに上回ることを理解していた。本気を出せば高さ三十メートルまでジャンプでき、数百メートルから転落してもかすり傷一つですむ。それどころか、人間離れ
したすさまじい身体能力も得ている。これなら戦空士の力を使うまでもない。
「ハンデはどれくらいつける?」
俺は当然だと思った。だが、その一言によりクラスの笑いものになるとは思いもよらなかったのだ。
「鶴来君?本気で言っているの?」
「え・・・・?」
「男が強かったのって昔のことでしょ?」
「昔だと・・・・・・・?」
俺はその一言でカチンときた!俺は堂々と胸を張ってこのいかれた女共に言い返してやった。
「何がおかしい!」
「・・・・・・!?」
俺の一叫びにクラス全員が静まり返る。
「大体、女が強いのはISが使えるからであってテメェラ自身が強いわけじゃねぇだろ?そこまで女が強いなら俺と一人ずつタイマンはれ!」
と、俺がIS無しの条件で肉弾戦を求めて、拳を見せ付けた。だが、女子達は言い返すことが出来なかった。
「どうしたよ?この世界じゃ女が強いんだろ?遠慮せずに掛かってこいや!言っとくが、俺は本気で掛かるからな?鼻が折れようが、腕へし折られようが自己責任だぜ?」
結局口だけか・・・・・・・・・・俺はあきれ果てた。IS社会がここまで平等社会を狂わし、人々の理論を腐らせた。
「フンッ・・・・・・所詮ISがなければ何も出来ないのかよ・・・・・・・・・所詮兵器は兵器か・・・・・・」
「ちょっと!言いたい放題いっておりますが、今ISが兵器と仰いましたわね!?」
だが、俺が言いまくっていると、その内にセシリアが食って掛かってきた。
「当たり前だろうが?そうじゃなかったらいまさら世界各国の軍がISなんて雇うかよ?」
「言っておきますけど!ISは立派なスポーツ種目ですわよ!?」
「スポーツ種目だ?笑わせるな・・・・・・・・・」
「何ですって!?」
「スポーツといえるならどうしてチャカやミサイル積んでんだよ?」
「銃等の射撃スポーツは正式にありましてよ!?」
「じゃあミサイルはどうすんだよ?ビーム兵器も積んでいるくせに。確かイギリスとかがそうだったな?ビームやミサイルもライフル射撃の分類に入るのか?貴女様よ?」
「そ、それは・・・・・・・」
「そもそも、自衛隊だってISを使っているじゃねぇか?祖国ながら呆れるね?ISのどこが良いんだか?単なる「殺人兵器」なのによ?」
俺の言っている言葉はこの学校の生徒全員を敵に回すことだとは百も承知だ。だが、これだけ入っておかないと気がすまない。今はそれしか頭になかったのだ。