【ゼロの軌跡】 第1章
―空島ヴェスヴェ とある森―
ゼロはとある森の中を歩いていた。森といってもそれほど木は多くなく、割と見晴らしのいい森である。
ゼロ「うーーん、ほんとにこんな森に人住んでるのか?けど、まあ人探ししてあのウェイバーが半額になるんだったら、楽なもんだよな!」
ガサガサ・・・・・・・
どこかから音がした
ゼロ「!!・・・・あっちの方から音がしたな・・・」
ゼロは東の方を向き、音のした方へ歩いて行った。
ゼロが歩いてしばらくすると、先の方になにやら動いているものを見つけた。
そして、もう少し近づいてよく見ると、それは人影だった。
ゼロ「お、あいつじゃねぇか?おーい!!」
ゼロは大声でその人影に呼び掛けた。
「!!?」
ゼロ「お、気付いたかな??」
ゼロはさらに近付いた。
「うおーーーーっっ!!!!」
突然、人影がゼロに飛びかかってきた!!
ゼロ「うおおっ!!?」
サッ!!
ゼロはなんとか後ろに飛んでよけた。
ゼロに襲いかかってきた人影の正体は、獣人であった。
「ぐうううう・・・・貴様、何しにきた??」
ゼロ「俺はウェイバー屋のオヤジにお前を連れてくるよう頼まれたんだ。お前・・能力者だな」
「俺の、名は、カイン。そうか・・・あのオヤジの差し金か・・・いかにも、俺は『クマクマの実 モデル ツキノワグマ』の能力者だ。そう簡単に俺がお前の思い通りに行くと思うなよ?」
ゼロ「はあーーっ・・・どうやらそのようだな。仕方ねぇ、力づくで連れて帰るか。」
作品名:【ゼロの軌跡】 第1章 作家名:華原瑠玖