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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第77話

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  聡 「も、もっと言うと・・・撫子ちゃんを苦しめていたあのヘビ野郎が許せなかったし、何よりも撫子ちゃんを守りたかった!!」

  撫子 「聡君・・・!!」

  聡 (う・・・・これって・・・半分好きって言っちまった・・・?!?)

  撫子は顔を赤くしてほんわりと聡を見つめる。聡は照れ隠ししながら視線をずらした。一時的に気まずい空気になる。だが、気まずかったのは聡の脳内だけだった。

  撫子 「ねぇ、今日家に寄ってかない?」

  聡 (なんですとおおおおおおおおおおお??!)

  予想を遥かに覆す言葉。聡は激しく脳内で暴走する。止め(?)に撫子の微笑がクリティカルヒットする。鼻、耳、口から蒸気が噴出する。

  撫子 「えへっ☆」

  聡 (ぐはあああああああ!!!)

  撫子の突然の誘いに動揺しながらも赴く聡。その道中、二人はさっき別れたばかりの當哉の姿を見る事となった。

  撫子 「あれ?あれは當哉君・・・だよね?」

  聡 「あ、ホントだ!あいつ、帰ったんじゃなかったのか??」

  しばらく當哉をこっそりと見続けた。するとメガネをかけ、いかにも優等生のような女子中学生が當哉に近づいてくる。聡達の2コ上の先輩、奥田直だった。

  そして當哉とばったり会うなりしばらく会話をし始めた。

  聡 「えー?!あいつあきらめたんじゃなかったのかよ?!てか確信犯的にスタンバってたのかぁ?!」

  撫子 「わぁぁ!結構、當哉君大胆!!あの人がさっき言っていた先輩?」

  聡 「うん。當哉の入ってるパソコン部の奥田直先輩だよ。」

  撫子が目を輝かせて見ている。だが、しばらく話すと肩をガクッと下げた。諦めきれずに二度目のアタックをかけた告白は失敗したようだ。

  聡 「・・・あいつ・・・やっぱりふられたのか・・・??」

  撫子 「そうみたい・・・・だね・・・。」

  その時だった。道路目掛け、大型の何かの物体が落下した。

    ゴォオオオオォ・・・・ズドォガアアアアアアアアアンッ!!!

  撫子 「きゃああああ??!」

  周囲一面に激しい土煙が巻き起こる。聡は、土煙から撫子をかばう。道路は陥没し、クルマが次々と事故を引き起こす。クラクションの音が断続的に鳴り響く。

  そして、上空から怪光線がその場所に向かって注がれる。突如上空から放たれた光が注ぎ、その先からサイボーグ化されたデストリアンが出現した。

  陥没地点から、出現するサイボーグ・デストリアン。強固なまでにずんぐりとした身体。ニードルがついたマラカスのようなハンマー状アーム。背中にはドリライズのようなニードル。一つの眼がぎょろりと動き、楕円形に縦に裂けた口をギチギチと開口させる。

  光学迷彩を展開させるUFOの内部では、シュラがこの状況を監視していた。彼が怪光線を放ったのは言うまでもない。

  シュラ 「ヴァギュラをサイボーグメカに改造して造り上げた、ビーストロイド・・・・これは地球侵略に向けてのテストだ!!!」

  ビーストロイド01 「ギゴガアアアアアアアアアアアッ!!!」

  撫子 「な、なんなのあれ?!!もしかしてあれが・・・?!!」

  聡 「デストリアンだ!!!しかもロボットになってやがる??!」

  陥没した地面から、ビーストロイド01が這い上がり、破壊活動を始める。ハンマー状の腕を揮って、地面ごと出くわしてしまった市民を叩き潰す。

  ビーストロイド01 「ゴゴオオオオオッッ!!!」

    ゴォオオオッ・・・・・ドォゴガアアアアアアッッ!!!

  撫子 「ひどいっ・・・!!!」

  初めて見る惨状に眼を背けてしまう撫子。その光景を睨みながら聡は撫子の目に手をかぶせる。 

  そして、ビーストロイド01は、もう一方の手を振り上げて地面に向かって一気に振り下ろした。
  あろうことか、その近辺には佇む直の姿があった。迫る腕。その時だった。當哉が横から飛び込んで直の名を叫びながら彼女をかばう。

  當哉 「奥田センパアアアアイ!!!」

    ドン!

  直 「え・・・?!!」

  當哉に突き飛ばされた直。その直後、すぐ目の前に腕が振り下ろされた。

    ズガドォオオオオオオオオオン!!!

  衝撃で吹っ飛ぶ當哉。突き飛ばされた直は転んだ直後にその光景を見る。

  直 「っ・・・・・當哉君!!!」

  聡 「當哉!!!」

  道路に吹っ飛ばされた當哉。転がりながら道路の上に倒れた。聡と撫子も駆け寄る。

  聡 「當哉!!!おい!!しっかりしろよ!!!おい!!!」

  全身が傷ついた當哉は、負傷しながらも直のことを気にかけていた。

  當哉 「聡・・・!!?へへ・・・奥田先輩無事か・・・?!!」

  周囲を見回すと、立ち上がった直が駆け出してくるのが見えた。

  聡 「・・・ああ!!無事だ!!!今、こっちに来るぞ!!」

  當哉 「マジか・・・?!!」

  先ほどの態度とは一変していた。男性としては見てくれていなくとも1人の後輩としては見てくれているようだった。

  直 「當哉君!!なんですぐに逃げなかったの?!!」

  當哉 「先輩が・・・危なかったから・・・・守りたかったんです・・・すいません・・・こんなしつこいヤツで・・・。」

  當哉を哀れむような眼差しで見つめる直。この時、今まで想像すらできなかった當哉の一面を見ていた。

  直 「・・・・・當哉君・・・・。」

  二度告白された直と、二度ふられた當哉。直はそんな當哉を見直さざるを得なかった。自分の身を挺してまで直を守ってくれたのだ。

  聡 「奥田先輩、當哉とこのコ・・・撫子ちゃんを頼みます・・・・離れていてくださいっ!!」

  撫子 「聡君?!!」

  直 「何をする気なの?!あなたこそ早く・・・!!」

  聡は威風堂々と言い放った。

  聡 「俺は、闘います・・・・今ここでそれが出来るのは俺しかいないから・・・・撫子ちゃん、見ていてくれ!!俺の、闘いっ!!!」

  聡の声と共にふわっと風が撫子の髪を舞い上げた。その直後に聡は腕を天にかざしてラガンを呼び出した。

  撫子 「え?!」

  聡 「来い!!ラガアアアアアアアアアアアンっっ!!!」

    ドォズガアアアアアアアアアアアアッッ!!!

  ラガン 『おっしゃあああああ!!!』

  撫子 「きゃ?!!」

  直 「なんなの??!」

  地面を突き破って、ラガンが飛び出す。着地しながらにやりと笑うラガン。

  ラガン 『両手に華とは、なかなかやるようになったな!!!』

  聡 「何言ってんだ?!!違うっつーの!!!早くいつものやってくれ!!!」

  ラガン 『ああ!!カッコイイトコ見せろよ!!!出ろおおおおおおおっ!!!グレエエエエエエエエエンッッッ!!!』

  ラガンが、額から光を撃ち放つ。撃ち放たれた光りの先からガンメン形態のグレンが召喚される。聡はダッシュしながらグレンの口の中に飛び込む。

  聡 「てやああっっ!!」