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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第83話

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  澪 「そうなのか?!余り無理するなよな。明日にでもエクスカイザーに治してもらったら?」

  勇士朗 「ああ、そうするよ。それにしても、澪も大分素の口調で喋れるようになってきたよね!」

  澪 「あ・・・そういえばそうだな・・・いつの間にか素の口調で喋ってたよ・・・・。」

  勇士朗 「いいんだ。俺は素でいてくれたほうが好きだから。」

  澪 「勇士朗・・・・そっか!それだけ自然に接する事ができるようになってきたんだ・・・。」

  壮絶な中での出会いから約1年。当時は何の接点も無かったが今の二人の関係はそれほどまでに縮まっていたのだ。

  時に楽しく、時に命がけだった日々の積み重ねがそうさせたのだ。

  次の日も同じように二人は下校する。勇士朗と澪は笑顔で語らいながら歩いている。

  勇士朗 「・・・じゃぁ、もう劇のほうは大体の台詞覚えたんだ。」

  澪 「ああ。ここまで来るまでは流石にキツカッタな・・・直ぐに緊張して台詞忘れちゃうし、何よりも恥ずかしくて声出せなかったし・・・。」

  勇士朗 「澪って恥ずかしがり屋だもんなー。」

  澪 「私は事あるごとにあの時勇士朗の言っていた言葉思い出して言い聞かせてたんだ。ほら、告白した記念のデートのとき!」

  勇士朗 「ああ!あの時か!」

  澪 「・・・なんていうのかな・・・普段は学校違うから近くにはいてくれないんだけど、近くにいないからこそ、勇士朗を近くに感じて・・・。」

  勇士朗 「どーいういみなの???」

  澪 「ああ〜えーと・・・ゆ、勇士朗を想うだけで勇気が出たって言いたかったわけ!」

  勇士朗 「そこまで言われると俺が照れくさいな〜・・・嬉しいけど!へへへ。」

  澪の住んでいる地区の所まで来た時、澪は突然足を止めて言った。

  澪 「・・・・。」  

  勇士朗 「・・・・あれ??どうしたの?」

  澪はすっと顔を上げて言ってみせた。

  澪 「もっと、寄り道していこうよ。二人でいられるの久しぶりだったからさ・・・。」

  勇士朗 「澪・・・うん!」

  勇士朗は最近来ることが減った高台の山に澪を連れて来た。付き合った記念デート以来のことだ。

  勇士朗は仰向けでお姫様座りした澪に膝枕してもらっていた。暮れる街に生まれる夜景を見る澪。

  澪 「この景色もホント綺麗だよな。」

  勇士朗 「・・・・。」

  澪 「どうした?勇士朗?さっきから黙っちゃって・・・。」

  夜空を見ていた勇士朗の視点の中で澪が顔を覗く。

  勇士朗 「こうして夜空見てるとさ、改めて宇宙の広大さが感じるなって・・・。」

  そう言われ夜空を見上げる澪。暮れた空に星々達が輝く。

  澪 「・・・綺麗だなぁ!周りに光りが無いから余計にそう感じるんだな!」

  勇士朗 「俺の中のファイバードもあのどこかで生まれて今こうして俺に力を貸してくれてると思うと、改めて不思議な気分になる。」  

  澪 「ファイバードか・・・私、本当に感謝してる。ファイバードがいなきゃ、去年に私は死んでいたんだからな・・・もっといえば勇士朗があの場にいなきゃ、あんなミラクル起こるわけが無かったんだ・・・・色んな奇跡が重なって今があるんだな・・・。」

  勇士朗 「澪・・・・。」

  澪 「勇士朗!私の事、好きになってくれてありがとうな・・・。」

  そう言いながら澪は勇士朗の頭を繰り返し撫で続ける。勇士朗は顔を赤くさせながら幸せな気分に浸る。

  勇士朗 「俺からも・・・彼女になってくれてありがとう・・・・。」

  澪は、わざと軽いセキをして大胆な発言を勇士朗に放つ。既に顔は真っ赤になっている。

  澪 「こほん・・・・それでな・・・・一年分のお礼と、私の想いを込めて・・・勇士朗にだけ・・・・・・その・・・・わ、私の『一番大切なモノ』を・・・あ、あげたいんだ(///)!!」

  しばらく勇士朗の思考回路はシンキングモードになる。

  勇士朗 (澪の一番大切なもの・・・・???なんだそれ???ベース??んーと〜・・・・??)

  澪 (わー!!!何言っちゃってるんだぁ〜!!!こんな事言ったらドン引きだろ〜!!!)

  勇士朗 (・・・・・は?!!)

  ピンとキタ勇士朗は顔を真っ赤にさせる。フェイス・バーニング・チャージアップとでも言うべきか・・・。

  勇士朗 「い、いいよ・・・そ、そのプレゼント・・・う、受け取るよ(///)・・・・!!!」

  澪 「〜(///)!!え?!あ!?う、うん!」

  すると勇士朗はよっと上体を起こして、あぐらをかきながら澪を見つめた。

  勇士朗 「じゃあ・・・キスから・・・。」

  澪 「・・・うん・・・。」

  二人は静かに互いに抱き合ってキスをした。お互いの温もりを感じながら時が止まったかに思えたその時だった。

  勇士朗 「ん―――?!!マイナスエネルギー??!」

  バッと街の方に首を向けた勇士朗。突然いいムードが一変してしまった。最近遮断され気味だったマイナスエネルギーを感じ取ったのだ。明らかにそれは街の方から感じていた。

  勇士朗 「ゴメン!!恐いと思うけどここにいてくれ!!直ぐに戻るから!!」

  澪 「え?!でも、流石に一人じゃ恐いよ!!」

  勇士朗 「・・・・どうすれば・・・街よりはここの方が確実に安全だ・・・そうだ!!あの手があった!!!」

  澪 「あの手??」

  勇士朗 「リスターッ!!」

  澪 「あ!!そっか!!」

  ハカイジュウ大災害の時、勇士朗に代わって澪を守ったリスター。思い出した澪は、カバンからリスターを取り出した。リスターはロボットに変形するとぴょんとジャンプして澪の肩に飛び乗った。

  澪 「そういえばそうだった!コイツがあの時私を守ってくれたんだっけ!今回もボディーガード(気持ち的な)頼むぞ!」

  澪の言葉に反応するかのようにえっへんと言わんばかりのポーズをとる。喋らないが言語は伝わっているようだ。

  勇士朗 「ははは・・・頼んだぜ、リスター!澪の傍にいてやってくれ!」

  澪 「行ってこい!!勇士朗!!」

  勇士朗 「OK!!ファイアァアアアアジェエエエエエットッッ!!!」




  街の上空では、光学迷彩型のUFOが6機、ELS型のヴィラーダ星人のUFOが10機が飛行していた。そして上空からカプセルを1基放ち、上空で光線を注ぐ。

  1基のカプセルが爆発し、サイボーグデストリアン、ビーストロイド02が出現した。ずんぐりとした蜂のような茶色のゴツイ身体。4本の腕についたカマ。超高速で羽ばたく羽。長い首の先端には幾つもの複眼がついた頭部があり、口の形はD‐12と酷似している。

  ビーストロイド02 「ギギギギギッッ!!!」

  鳴き声を上げて飛び交い始める。飛行しながら口からピンクの液体を吐き出す。

    ヴシュウウウゥ!! ヴシュウウウゥ!! ヴヴヴシュウウウゥ!!

  それは新手の空襲のようだった。降り注ぐ液体が全てを溶解させていく。