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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第84話

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  梓 「それは、俊さんの特注品です!知り合いの人に作ってもらったんですよ!」

  パチッとウインクする梓。俊は思わず感謝の気持ちと、ほうっとなる感覚に見舞われる。

  清次 「そーなんだ・・・・いーなー。」

  憂 「それよりも、町田駅降りたらまずマルキューいかない?桜ヶ丘には売って無い服とかアクセサリーがありそうだから!」

  憂も気を使って話題を変える。清次も好きなコの要望とあってその話に乗った。

  清次 「マルキューかぁ、いいねぇ!まずはそこいこう!!」

  俊 (梓、憂ちゃん、サンキュー!!)

  駅を出ると、快晴に恵まれた青空が広がる。胸を張って体を伸ばす。

  純 「んん〜!!いい天気っ!!気分も快晴っ!!」

  胸を張った胸元に目線がいってしまう竜也。思春期男子なら仕方が無い。否、漢なら仕方が無い。

  竜也 (・・・・意外と“ある”な・・・)

  純 「んー?どうしたの竜也?」

  竜也 「んん?!あ、ほんと空一面台風一過の快晴だよなぁ〜!」

  純 「台風なんて来てないんだけど?なーにボケちゃってんのよ!さ、マルキューいくよー!!」

  憂 「そうだね、早く行こう!ほら、清次君!」

  清次 「うん、そうだね!いこいこ!」

  駅前を歩き出す一行。街の所々の箇所では以前の戦闘後の傷が残されていた。俊と梓は憂達の後ろを歩く。梓は気持ち半分は身構えていた。いつも何かしらの生物災害がひき起こるからだ。

  梓 「俊さん、今日は何事も起こらないといいですね。こういったひと時が壊されちゃうのはイヤですから・・・。」

  俊も同感しながら歩を進める。そして心配御無用と言わんばかりにダグコマンダーをかざした。

  俊 「そうだな!何も起こんないことに越した事がないからな!それに・・・もしもの時は俺がみんなを守るさ・・・!」

  梓 「ダグコマンダー・・・でも、他の人達にはできるだけ秘密なんじゃ・・・。」

  俊 「イザって時は悠長なコト言ってられないからな。そん時は皆に晒す!」

  梓 「なんだか、いつも守ってくれてばかりで申し訳ないです。何か私達にもできることがあれば・・・。」

  俊 「エールを奏でてくれれば、それだけで十分さ。放課後ティータイムのメロディーは魂に響く力になるからな!!」

  梓 「・・・そうでしたね!!私達の曲、俊さん達にとって力になるんでしたっけ(でも、それ以外にも何かお礼がしたいな・・・)!!」




  マルキューにつくと女子たちはあちこちの店を回る。俗に言うウォッチングショッピングだ。

  試着した服を着てそれぞれの彼氏勢(ちなみにまだ俊は正式に付き合っていない)に見せる。

  梓 「どうですか?俊さん!」

  くるっと一回転してみせる梓。おさげが遠心力でなびく。ドキッともキュンとも言えるような想いになる俊。

  俊 「あ、ああ・・・いい感じじゃん!率直に言うと・・・かわいいな!」

  梓 「そうですかぁ!あははっ(俊さん、照れてるのかな?なんだか頬が赤い・・・)♪」

  もう一回くるっと回って見せた。俊はずっと顔を赤くしたままでいた。

  憂の着替え中、清次は聞こえてくるごそごそ音にもんもんとする感情を某人型決戦兵器のパイロットの少年のように心の中で呟く。

  清次 (見ちゃダメだ、見ちゃダメだ、見ちゃダメだ、見ちゃダメだ・・・!!!)

  純 「待ってるだけなのになんであんな必死そうな顔を・・・???」

  竜也 「さぁ(その気持ちわかるぞ、清次!!)?」

  憂 「どう?似合う?」

  すると中から憂がカーテンをシャッと開けて新鮮な姿を見せる。何気に袖から指先になっている。この時点で清次はノックアウトだった。

  清次 「うぎゅうっ(?>〜<?)!!憂ちゃん、可愛いっ!!!癒されるっ!!!」

  憂 「ホント〜?!じゃあ、これにしようかな〜??」

  清次 「でもまぁ、すぐに決めなくても、他にも色々あるからもっと回ってみようよ!!」

  憂 「うん、そうだよね。まだきたばっかりだもんね・・・それじゃまた閉めるよー・・・。」

  清次 「うん・・・・(見ちゃダメだ、見ちゃダメだ・・・!!!)。」

  憂がシャッとカーテンを閉めると、再び必死になって自制心を全開にし始める清次。俊がたじろいてその様子を見る。

  俊 (なんなんだあいつ・・・。)

  純も気に入った服を難なく着こなす。爽やかにニヤつく竜也。

  純 「どうよ?!結構いいかんじっしょ!!」

  竜也 「にししし!!おうよ!!純らしくていいや!!でもな〜こう見てると〜・・・。」

  純 「何よ〜?!」

  竜也 「萌える・・・!!」

  純 「はぁ?!あたし、2次元じゃないし!!」

  ※ストーリー上・・・

  その後も色々な店を回り、本当に気に入ったものを買ってランチタイムになる。憂達が、近くのファーストフード店でランチしていると、向かい隣の席に勇と和が座った。

  憂 「ああ!勇兄ちゃんに和ちゃん!!」

  和 「憂!あなた達も町田に来てたの?!」

  勇 「奇遇だなぁ、俺達も今まで町田市内の店を回ってたんだよ。お?確か・・・勇士朗のツレだったよな?」

  俊 「はいっ!ハカイジュウ大災害の時以来っすね!」

  勇 「ああ、そうだなぁ。他の男子はやっぱ憂達の彼氏か?」

  俊 「そうっすね!みんな学校違うッスけど・・・。」

  竜也 「初めまして、竜也ッス!純ちゃんの彼氏っすよ!」

  清次 「はじめましてーお義兄さん、清次っす!憂ちゃんの彼氏です、よろしくお願いします!」

  純 「この前の夏のときは本当にありがとうございましたぁ!」

  梓 「あの時は本当に助かりましたぁ!今こうしていられるのは勇さんと勇士朗さんのおかげです!!」

  一斉にあいさつのオンパレードが勇に降り注ぐ。感謝される勇の行なった功績が、得体の知れぬ素性のように聞こえてしまう竜也と清次。

  竜也&清次 (いったいどういう人なんだよ・・・なにやったんだろ???)

  その時、街の上空に1機の光学迷彩型UFOが飛来。無論、透明ゆえに誰もが気づいていない。それどころかエクスカイザーですら気づいていなかった。

  UFOは装着された新たな装置から何かを散布していた。その中には、シュラと同じサングラスをした屈強な身体のゾルが乗っていた。

  ゾル 「グフハハハハハハ!!!さあ、暴れて見せろっっ!!!あらたなビーストロイドの実験だぁっっ!!!」

  エクスカイザーが立体駐車場から見える街並みを眺めていたその時、UFOから街に向けてカプセルが撃ち放たれた。それに向かって放たれる光線・・・町田の街にデストリアンが出現した。

    ズキャドォゴオオオオオオオオオッ!!!

  ビーストロイド03の出現。ビルを突き崩す轟音と響き渡る咆哮が街を包む。

  ビーストロイド03 「グォゴオオオオオオオオンッッ!!!」