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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第85話

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  勇士朗 「・・・よし!今から行こうっ!!やっぱり今日あったことは今日のうちに解決させた方がいいよ!!お互いに認め合って分かり合えばいいんだよ。」

  蓮 「(刹那かよ?!)俺もそれに賛成!!」

  俊 「俺も同感だ!軽音部の一大事だからな!!」

  梓 「ありがとうございますっ!いきましょう!!」

  紬 「そうね!みんなでりっちゃんを探しましょう!!きっとりっちゃんも、今頃後悔してると思うわ。」

  澪 「みんな・・・。」

  勇士朗 「俺達も放課後ティータイムの曲で助けられてきた・・・今度は俺達が放課後ティータイムのピンチを助けるっ!!」

  澪 「勇士朗・・・・・・うん!そうだな!!」




  一行は律がいるだろうという場所へ赴く。その間に蓮が聡のケータイに連絡をかけて家に帰っているかの確認をとった。

  聡 「まだねーちゃんは帰ってきてないよ?なに?ケンカでもしたの?」

  蓮 「まー、主に澪ちゃんと・・・ざっくりいうと軽音部全体とケンカしたようだ・・・。」

  聡 「なーにやっちゃってるんだ・・・ねーちゃん(―_―;)。」

  電話越しにラガンの声も聞こえてきた。

  ラガン 『さとーしっ!!!腹が減ったあああ!!!はんばああああぐっ!!!』

  聡 「作る張本人が帰ってきてないんだってっ・・・・あ、ごめん蓮兄ちゃん。俺が代わりに夕飯作らないといけないから切るね?それじゃあ、ねーちゃんをよろしく!」

  蓮 「おう!まかせろ!居候のあの子にもよろしく!・・・ふふふ、相変わらずだなぁ・・・。」

  聡が電話を終えると、さやかが廊下から歩いてきた。

  さやか 「何かあったの?」

  聡 「ん?あ、ああ。ねーちゃんが軽音部のメンバーとケンカしちゃってね。今どっかいっちゃったみたいでさ・・・。」

  律が何処かへ行っても平然としている聡。さやかはのんびりとしている様子の聡を叱る。

  さやか 「律さんがどっかいっちゃったって・・・・あんた、お姉さんが心配じゃないの?!なんでへーきな顔してんのよ!!」

  聡 「そんな怒鳴らなくても・・・・心配じゃないわけないじゃん・・・俺はねーちゃんが帰ってきた時の為に晩飯作るんだ・・・。今は蓮兄ちゃん達に任せるしかないっ。あ、あと蓮兄ちゃんがよろしくだってさ。」

  そう言いながらエプロンを付け始める聡。さやかは早合点してしまった自分が恥ずかしくなってしまった。

  さやか 「そっか・・・・えーと、ごめん、早合点しちゃった。じゃあ夕飯、あたしも手伝うわ。一人じゃぁ、大変でしょ?」

  聡はキョトンとする。今のさやかの言葉と行動は、出会った頃では考えられない行動だった。聡は琢磨となにかあったのでは?と推測した。

  さやか 「な、なにきょとんとしてんのよ!」

  聡 「琢磨といい感じってか?」

  さやか 「はぁ?!!」

  さやかは顔を赤くして変顔になった。




  帰路の最中、光と唯も一緒に律を探していた。

  光 「他に律っちゃんの行きそうな場所って・・・?!」

  唯 「うーん・・・わかんなーい(>□<)!!」

  光 「なな・・・・とにかく、捜そう!!」

  唯 「あ!!ゲーセンとかにいそう!!いってみようっ、光君っ!!」

  光 「ゲーセンか!!そうだね、いってみるか!!」

  帰路を寄り道して、駅周辺に出向く光唯カップル。皆が律を探す中、当の本人は夕闇の川原で一人体育座りしていた。自分のしてしまった事の後悔の思いが交錯する。

  律 (はぁ〜・・・なにやっちゃってんだ、私は。ムギの言うとおりだ。今年で最後なのに、あれから1年経つというのに・・・そりゃあ、周りでほいほい彼氏ができて悔しいって思いもあったさ。ケドそれ以上に蓮に告白するのが恐いんだよ・・・・好きなのに・・・どうしようもない・・・・はぁ!私のばかばかばかぁ!)

  自責の念に駆られる律の背後に人の気配を数人感じた。直ぐに澪達かと思い振り向いた。

  律 「っ・・・・澪?!」

  だが、それは澪達ではなかった。通りすがりのチャラ男達だった。いかにもその気のある口調でジリジリと近寄る。

  チャラ男A 「ひとりでなにやってんのー?あぶないよー?」

  チャラ男B 「ひゅー!可愛いっ♪」

  チャラ男C 「へっへへえ〜・・・イイコトしてあそぼうぜっ♪」

  律 「嘘・・・だろ・・・・??!」

  まさかの事態に律は戦慄した。案の定、橋の下に強引に連れてこられてしまう。

  律 「いやだ!!やめろ!!!離せええ!!!」

  チャラ男A 「おとなしくしろや!!」

  チャラ男B 「これからが肝心な時間だっっつーの!!!」

  チャラ男C 「ぎゃはははははあああ!!!放課後ふぃーばー!!」

  律 「いやあああああ!!!やだやだやだあああああ!!!」

  強い力で律を抑えるチャラ男達。必至に泣き叫ぶ律。その時だった。一人のチャラ男が何者かに髪の毛を鷲掴みにされた。

  チャラ男C 「が?!!いつつつつつ!!!」

  蓮 「このクソムシヤロオオオオがああああああッッ!!!」

    ぶちぶちぶちいい!!!

  チャラ男C 「ぎゃああああああああ髪ガアアア?!!」

  怒りに満ちまくった蓮だった。渾身の握力でチャラ男の髪の毛の一部をむしりとり、後ろへとすっとばす。激痛の余りにごろごろとチャラ男は転がる。残りの二人も立ち上がった。

  チャラ男A 「なんだこらあああ?!!」

  チャラ男B 「いいトコなんだよボケクソオオ?!!」

  更に横から勇士郎が助走をつけた飛び蹴りを食らわしにかかる。

  勇士朗 「はぁああああ!!!」

    ズドォガァアアアアアアッッ!!!

  チャラ男A 「ぐべらばあああああ?!!」

  ファイバードの力が若干付加されていた為、ものすごい勢いですっ飛び、川原をごろごろと転がっていく。最後の一人が蓮に殴りかかる。

  チャラ男B 「なめてんじゃねええぞおお??!」

  蓮 「だらあああああ!!!」

    ズドォガアアアアアアアンッッ!!!

  一瞬でパンチをかわして怒りのアッパーを見舞った。完全にK‐ONならぬKO。後ろを振り返り、うずくまるチャラ男の溝内を蹴り飛ばし、髪の毛を鷲掴んで警告する。

    ドォゴォオオオオッ!!!

  チャラ男C 「ぐぶげええ?!!」

  蓮 「とっとと失せやがれ!!!カスヤロウッ!!!」

  チャラ男C 「ヴぃひいいいいい!!!」

  尻尾を巻いて逃げていくチャラ男軍団。勇士朗も彼らの愚行に憤る。

  勇士朗 「まったく、何て下劣なヤツラだ・・・!!!」

  蓮 「ったくだ!!!大丈夫か?!律っちゃん?!」

  一気に戦闘モードからいつもの蓮になって律に手を差し伸べる。律は思わず涙目になって蓮に抱きついた。

  律 「蓮・・・・なの・・・??ぅ・・・うわあああああああん!!!」

  蓮 「おわああああ?!!ちょっと・・・心の準備できてないってぇ?!!」