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魔導騎士ショウ

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はやてが謝罪する。

「どっちにしても、この件に関して本局が全体的に指揮をとることが決まったそうよ…」

リンディー提督がしばらく沈黙が続いた後、唐突に口を開いた。

「本局が?私ら六課への指示は?」

「資料作成、現場のサポート、各メンバーはそれに回ってもらうことになったわ…」

「そんなぁ!」

はやては唇を噛み締めた。

六課は実質解散的状況となったのだ。

無人世界カルナージ

「大変なことになってるわね。」

メガーヌさんがコーヒーを入れてくれた。

「人は…どうして争うんでしょ…」

僕は素朴な質問を投げかけた。

「そうね〜人はみんな同じ考え方ならいいけど、そうじゃないからだと思うわ」

コーヒーを口に持って行く。

暖かい…

メガーヌさんの優しさに何だか嬉しくなってきた。

(友恵…どうして…)

心の中で妹の名を呼んだ。

「悲しそう…」

ルーテシアが呟く

「え?」

僕は彼女の方を見た。

「妹さん、悲しそうだった。」

「友恵が?」

少なくとも僕にはそうは見えなかった。

「私と一緒…」

「一緒…」

その言葉と同時に、彼女の不思議な感覚に吸い込まれそうになった。

「けど今違う…六課のみんながいるから…お母さんも…」

彼女の言葉に我に返った。

この子も相当つらい目にあったんだなぁと思った。

そのことを言うと、ルーテシアは自分の部屋に戻っていった。

友恵も何かを悩んでる。

きっと兄として向き合わなければならない時がきたんだ。

だからこそ…

六課医務室

「う…」

うっすらと景色がぼやける…

ここは…

「なのは!」

私の名前を呼ぶ声が聞こえた。

「フェイト…ちゃん…」

力弱い声で彼女の名前を呼ぶ

「もう…しんぱい…したんだから…」

フェイトちゃんも涙を交えた声で私に答えてくれた。

「ショウ君…は?」

その質問に、状況説明を交えて教えてくれた。

「そう…」

内容は、ショウ君の行方知れずのことと友恵ちゃんの宣戦布告のこと。

「テスタロッサ、入るぞ」

一言言った後に入ってきたのはシグナムさんだった。

「シグナム…」

「テスタロッサ、主はやてが呼んでいた。」

「はい、わかりました」

その伝言を聞くと、フェイトちゃんは椅子から立ち上がった。

「ごめんねなのは。私いかなくちゃ」

そう言い残し、フェイトは医務室を後にした。

「高町なのは…ヴィータからの伝言だ。」

私は黙ってシグナムさんの話を聞いた。

「『すまない。お前を守ると決めたのに。今はゆっくり休んでくれ』と」

私はニッコリ笑って再び眠りについた。

六課会議室

「はやて」

フェイトが急いで会議室に入ってきた。

「これで全員やね。先に謝ります。これは私の…力不足です。」

はやては本局が指揮をとり、六課がそのサポートになることを話した。

今後六課として動くことはないと言葉した。

「そんなぁ…」

スバルを始め、エリオ、キャロは勿論、六課のメンバーは納得がいかないという表情をしていた。

「せやけど…」







2日後


聖堂

「はやて、これはどういうつもりだ?」

クロノが厳しい言葉ではやてを問いただす。

「見ての通りや、六課のメンバー全員を謹慎処理とします」

「はぁ…。全く、君は一度言い出したら聞かないからな…八神二佐、君を謹慎処理とさせてもらう」

「おおきに、クロノくん」

笑顔ではやてがクロノに礼をいい、跡にした。

本局

「リンディー提督!これはどういうことかね!」

本局のお偉いさんがリンディー提督に言い寄る。

「見ての通りです。」

「しかし!」

「八神二佐及び六課のメンバー全員を謹慎処理…よって、軍法に基づき、謹慎中の隊員は、緊急招集への参加はできず、ならびに期間中は軍隊の一員として動くことはできず…」

リンディー提督が軍隊を述べ、お偉いさんは顔をゆがませる。

「よ…よかろう…」

はやての思惑は前線で戦えないなら管理局としてではなく、一人の魔導師として動くと言うものだった。

LS戦艦ヴォルフラム

「システム以上なし」

「よっしゃ、いつでもいけるね」

はやてが気合いを入れ直す。

六課の本部が本局に抑えられ、活動ができないと判断したはやては、新型戦艦を用意した。

「でも、よくこんな新型戦艦が手に入りましたね」

シャーリーが感心半分呆れ半分の声ではやてに尋ねた。

「ま、六課はそれだけ、バックがすごいってことや。ほな、会議室に行ってくるから、シャーリー後お願いな。」

そう言い残し、はやては戦艦内のミーティングルームに向かう。


ミーティングルーム

「あ、はやてちゃん」

「なのはちゃん!もう具合はええんか?」

「うん、こんな時だからね。けどもう大丈夫!」

元気一杯な笑顔を見せるなのは。その笑顔を複雑にはやては受け止めた。

「では、作戦を話すで」

指揮官としての責任から気持ちを切り替え、話を開始した。


「以上が作戦や」

「え、それだと、なのはさんは…」

スバルが疑問点を指摘しようとする

今回の作戦は、空中と地上に分かれて行う。

スバル達が中心だ。

なのはは友恵の救助専門

「うん…今まで私も前線で戦ってきたけど、もうスバルたちの方が前線では戦闘能力が高いからね」

なのはの解釈は当たっていた。

スバルはなる程と言う顔はしていたが、恐らくはやて自身のなのはに対する気遣いだったのだ。

無人世界カルナージ

「始まるか…」

ゼロが物静かに緑一杯の景色を見つめながらつぶやいた。

一日前に僕と交代で洞窟から出ていた。

「先に行かないの?」

メガーヌさんがゼロに尋ねた。

確かにこの状況では先に帰るのが確かだろ。

ゼロは静かに首を横に振った

「俺はあいつの上司だから…」

そう自然と同化するように落ち着いた声で言った。





決戦当日

LS戦艦ヴォルフラム

「準備はええか?あくまでも作戦目的は敵の戦力を奪い、トップ2人の拘束や」

『了解』


ミッドチルダ

モニターに友恵が写った
「管理局から返答はノーと言うことに私は非常に残念です…よって予告通りミッドチルダを攻撃します。群集共…恨むのなら出来の悪い管理局を恨みなさい…」

ミッドチルダの森林部からエンペラーの戦艦が姿を現し、都心部に向かい進行を始めた。

都心部の上空には管理局の魔導師達が構えていた。

エンペラーから騎士達が出てくる

「さぁさぁ、ドレイン様のお出ましだぁ!行くぜ、みんなぁ!」

灰色の騎士が楽しそうに飛び出す

後に続き、青色の騎士ルート、緑色の騎士リリス、黒色の騎士ラストが戦艦から飛び出す。

「ヴォルフラム発進!」

はやての一声で戦艦が動き出した。

向かうはミッドチルダ上空へ

今、戦いの火蓋が切って落とされた。

第12話 約束

僕はただあのままでよかったんだ…
何気ない日常…
かけがえのないもの…
君もみんなも、僕が守るから
もう誰も傷つけさせやしない

魔導騎士ショウ始まります

By ショウ




「LS戦艦ヴォルフラム発進!」
作品名:魔導騎士ショウ 作家名:天道 一