魔導騎士ショウ
司令室
「そんなことって…」
はやては腰をガクッと落とした。
機動六課本部空域
「く……」
ヴィータが首をつかまれ苦しんでいた。
「お前もシグナムも大したことないな、特にあいつは俺の五割程の力で墜落とは…」
「く…シグナム、」
「終わりだ。」
ラストはヴィータを投げ飛ばした。
「ちきしょう…」
司令室
「ヴィータ!」
はやてが叫ぶ
再び機動六課本部空域
ラストは目を疑った。
「ヴィータが消えた…!?」
「大丈夫…?」
間に合った。ヴィータを僕はキャッチした。
「現れたか…白き魔導騎士。」
「な、なんで、ショウ君は謹慎のはずじゃあ…」
はやての通信に僕は笑顔で答えた。
「やっと意味がわかった。なのはが謹慎にした理由…あの時と同じだったんだ。」
僕はヴィータを地上へ下ろす。
「く…すまねぇ…あたしよりシグナムを…」
「心配…するな…」
シグナムが意識朦朧と言葉を放つ。
「シグナム!」
「ゼロが助けてくれた…」
僕はヴィータとシグナムを壁にもたれさせ、
「はやて、シャマル先生を…」
そう言い残し、ゼロを見た。
「ゼロ…力を貸して欲しい…」
「………」
ゼロは目をつむっている。
空中
「ラスト、目標見つけたんなら早く捕まえてよ。」
「大丈夫だリリス。奴は逃げない。」
そういい僕を見る。
地上
そう僕が、ゼロに対してイライラしてた理由…それは昔の自分にそっくりだったからだ。
なのははわかっていたんだ、僕がゼロとケンカした理由を。
だから頭を冷やして、相手のことをわかろうとしないといけないって…
「僕は…君の力が…必要なんだ。」
「………いいだろう。」
赤い騎士となり上空へ二人で上がる。
空中
「話は終わったか…」
ラストは僕に語りかけていた。
「二対一…ちょうどいいハンデだ。」
ラストの周りに魔力のオーラが漂う。
それに対抗するかのように僕自身のオーラを漂わせた。
「以前より魔力値が…」
ゼロが驚きの声を上げる。
「僕は…今まで妹を救い出すために戦ってきた。でも今は妹以外でも守らなきゃいけない人たちもたくさんできた。だから…守るために僕は戦う!」
魔力のオーラが周りに放たれる。
「く…まさか、真の魔導騎士として覚醒したというのか…」
ラストの顔が少し引きずっていた。
(だが、ショウ、勝算はあるのか…)
ゼロが念話で話しかけてきた。
(初めて名前で読んでくれたね…)
僕は静かに笑って
(なっ!そんなことはどうでもいい、早く作戦を言え)
司令室
「ショウ君…」
「大丈夫ですよ。彼ならやってくれます。」
局員たちが見守る。
機動六課本部空域
(以上が作戦)
(いいだろう…お前のギャンブル乗ってやる…)
ゼロが飛び出し、ラストに切りかかる。
「く!ふっお前たちごときでこの俺が倒せるかな?」
「さあな…ファントム!」
『yes sir』
ゼロがラストを押し出す。
「アクセルシュート!」
無数弾がゼロたちに放たれる。
「く!」
鮮やかにラストはよける。
しかし
「ぐわっ!」
ゼロに魔力弾が当たってしまった。
「あいつら、等々やりやがった。」
ヴィータが僕らの戦いを見ながらつぶやいた。
「そうか…こいつらは即席コンビ。チームワークがない。」
「この!何をしてるんだ。」
「ゼロがのかないからだろ!」
僕らは再びケンカを始めてしまった。
「ふっ、これで終わりにしてやる!」
ラストがゼロに切りかかる。
ゼロはそれを必死に止める。
「く!ぐぐ…」
ゼロとラストが硬直する。
「ウイングスター今だ!」
『all right my master』
「ディバイン…」
僕は直射砲を構えた。ゼロとラストに向かって
(バカめ…血迷ったか…お前らのコンビネーションの悪さはわかっている…このまま打てばゼロが盾になってくれる。)
ラストは笑みを浮かべた。
「バスター!」
ディバインバスターが放たれた。
二人に向かい
「俺の勝ちだ!」
ラストは叫んだ。
「ふっ」
ゼロは静かに笑った。
その瞬間、ゼロは素早いスピードでラストから離れた。
「何!ぐわっ!」
ラストはディバインバスターをギリギリかわすが、足にかすり、体制を崩した。
「しまった!」
「終わりだ!スクリュー・ザンパー!」
ラストの急所に直撃した。
「バカな…今までのは…演技だったのか…」
そのまま墜落していくラスト。
そして魔法陣が現れどこかへワープし逃げられた。
ミッドチルダ上空
「!」
三人の騎士は感じとった。
(リリス!)
(うん、ラストがやられた。)
(引き上げるぞ)
三人の騎士もすかさずワープした。
「!逃げられた…」
「急にどうしたんだろ…」
フェイトがなのはに問う。
「わからない。でも…これから始まるのかもしれない…」
地上でもガジェットは停止し、今回の大規模な襲撃は終わりを迎えた。
そして朝日とともに僕のジャケットが白く輝く。
僕は、新たな思いを胸に戦いに身を投じるのであった
第7話 Remenber
本当はわかっていた
彼女が言いたかったこと
そして僕自身が引っかかってたこと。
だから僕は
魔導騎士ショウ始まります
byショウ
「お疲れ様、敵は撤退した模様なので、こちらも引き上げてください。」
シャーリーから撤退命令の通信が入った。
私とフェイトちゃんは本部へと帰還した。
この六課本部を守ってくれたのはショウ君と聞いたのは帰還してしばらくだった。
出会いは中学の時だった。
最初はすれ違いから始まった。
「なのは、佐藤君と市原君、あれからちゃんと話あったんだって、」
昼休み、フェイトちゃんが話しかけてきた。
「でもダメだよ?いきなりあんなことしたら。」
フェイトちゃんはこの間のことを指摘してきた。
「でもそれが、なのはちゃんらしいと言えばらしいな」
横にいるはやてちゃん、すずかちゃん、アリサちゃんがうんうんと頷く。
「にゃはは…」
私ってそういう風に見られてたんだっと苦笑いしてしまう。
「でも…私たちの出会いも…似てるね…」
おっとりとした話し方で話す、すずかちゃん。
私たちが小学校で初めて出会ったとき、すずかちゃんの大切なものを軽い気持ちがからかったアリサちゃんをぶったこともあったっけ。
「本当にあの時はびっくりしたわよ」
アリサちゃんが二、三歩、私たちの前に出た。
「でも…あんたには感謝してるわよ。」
全員が私にニッコリと微笑む。
「今の私たちがあるのはなのはのおかげだよ…」
フェイトちゃんがはにかむように私の方を向く
「みんな…」
そう思われているのはありがたかった。
「…さん、…のはさん…なのはさん?」
ハッと私は名前が呼ばれたことに気がついた。
私の名前を読んでいたのはスバルだった。
「なのはさん、報告書の転送終わってますよ?」