Ib ~とある美術館での物語~
「受付は済んだよ。ちょうどお客さんも少ないし今ならゆっくり観られるよ」
丁度お母さんに追い付いた時お父さんが私とお母さんに言った。
「あら それは丁度よかったじゃない。お母さんはお父さんと一緒に回るけどイヴはどうする?」
私は少し考えてから
「少し一人で見て来る」
と言った。お母さん達と回るのが嫌なわけじゃないのだが、初めての美術館なので一人で見て回りたい気持ちがあったためそう答えた。
「そう それじゃお母さん達は一階から見て回るわね。展示物は二階にもあるみたいだからね」
「わかった」
そう答え私は二階に行くため両親と別れて階段で上に向かった。
「いい?美術館の中では静かにしてなきゃダメよ?あと他の人の迷惑にならないようにね」
「うん、大丈夫だよ」
階段を登る私にお母さんが後ろから声をかけてきたので私は振り返りそう言い、私はまた二階に向けて歩き出した。
作品名:Ib ~とある美術館での物語~ 作家名:エグゼター