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Ib ~とある美術館での物語(2)~

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目玉が見つめているところを調べてみると壁の色と同色の小さな丸いボタンがあった。

「こんなに小さくてしかも壁と同じ色なんて気付かないわよ普通・・・」

そうつぶやきながら私はボタンを押してみた。

するとボタンの横の壁が徐々に下がっていき、壁の向こう側には人が一人通れるくらいの道があり、その道の奥には何か小さな何かが落ちているようだった。

壁が完全に下がりきったのを確認した私は落ちているものへと近付いた。

「いったい何が落ちてるのかしら・・・ってこれ結婚指輪じゃない!」

道に落ちていたのは銀色の結婚指輪だけらしく周りには他に何もなかった。

「どうしてこんなところに?まあ とりあえず見付けたことだし届けに戻りますか」

私は指輪をポケットに入れると待っているイヴのもとへ戻ることにした。