Ib ~とある美術館での物語(2)~
「受け取ってくださいって言ってもねえ。役に立つとは思えな・・・」
そこまで言うとギャリーは何かひらめいたような表情をした。
「あるわ、役に立ちそうなこと」
「役に立ちそうなこと?」
「ええ、さっき指輪を探していたときに青いドアがあったでしょ?そいつにこれをあげるの、構わないかしら?」
「ええ、もちろん。それにそれはあなた方に差し上げたものですから」
「そう、それじゃあアタシ達もう行くわね」
「ええ、本当にありがとうございました」
「もう指輪なくさないようにね」
「ええ、二人ともお元気で」
「バイバイ」
そう言って私達は青いドアのところへ向かった。
作品名:Ib ~とある美術館での物語(2)~ 作家名:エグゼター