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Ib ~とある美術館での物語(3)~

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「ここになにかなかったら来た道を戻るしかないわね」

ギャリーはそう言って紫色のドアを開けた。

部屋の中にはドアから見て奥の壁に大きな一枚の絵が飾ってあり、その絵を挟む様に本棚が三つずつ左右にあった。

前と同じ様に私達は手分けして本棚を調べることにした。

しばらくして本棚を調べていると一冊の本が目に止まった。

今私が調べていた本棚には絵本ばかりだったのだがこの本だけは絵本ではなく中身も文字ばかりで絵がなかった。

もしかしたらなにか脱出のヒントがあるかも知れないと思い読み始めたのだが、読めない字や読めても意味のわからない単語ばかりでまったくわからなかった。

それでも本を見ていると、

「なにか見付けたかしらイヴ?」

そう言ってギャリーがこちらへ来ていた。

「これに何か手がかりがあるかと思って読んでいるんだけどなんて書いてあるかわからなくて」

「あら、そうなの?ちょっと貸してみて」