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Ib ~とある美術館での物語(3)~

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それからしばらくしてノックの音は聞こえなくなったが、代わりに部屋の壁を勢いよく叩く音があちらこちらから聞こえ始めた。

「かなり強く叩かれているわね、天井の照明がゆれているわ・・・」

「・・・?ギャリー、照明のところになにかあるよ」

そう言われて照明のところをよく見ると確かになにかが今にも照明から落ちるように乗っていた。

「なにかしら?」

「天井が高いからよく見えない」

すると、照明のゆれに耐えられなかったのかなにかが落ちてきた。

近付いて見てみると月のマークが描かれた鍵だった。

「まさか照明の上に乗っているとはね・・・、気付かない訳だわ」

そう言い私が鍵を拾った瞬間、


バン!


とすごい音がした。