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ゆらのと

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使用人らしき天人が数人、待っていた。
もちろん彼らはこの星の者たちだろう。
彼らは皆、髪を腰に届くぐらいまで伸ばしていて、その髪の色はカワセミの羽のような青だ。
眼も同じような青色だ。
しかし、それ以外は日本人とほとんど違わない容姿である。
だが、皆、能面をつけているかのように、表情が動かない。
使用人に先導されて、天井の高い廊下を進む。
やがて、部屋に入った。
広い。
どこもかしこも磨きあげられ、置かれている調度品はどれも豪華だ。
長椅子に男が悠然と座っている。
貫禄がある。
この屋敷の主で、そして、桂の買い主だろう。
それを証明するかのように、あの長身の宇宙海賊が男に向かって頭を下げた。
さらに。
「お待たせいたしました。ご所望のものをつれてまいりました」
うやうやしく告げた。
男は無言でうなずく。
その頬は満足そうにゆるんでいる。
無表情な使用人たちとはまったく違った様子だ。
使用人たちの血の通っていないような冷たさは、この男の支配がよほど厳しいからなのかもしれない。
男は桂を見た。
その眼が細められる。
値踏みしているような目つきだ。
気持ちが悪い。
そう感じつつも、桂はその視線を跳ね返すように立っていた。
男が長椅子から立ちあがる。
近づいてくる。
その身体は桂のふたまわりほど大きい。
食事でも贅沢をしていることを感じさせる身体が迫ってくる。
桂の近くにいた宇宙海賊たちが道を空けるように身を退いた。
男の太い腕が伸ばされ、桂をつかまえる。
その身体へと抱き寄せられた。
体温と体臭を無理矢理に感じさせられる。
「長旅で疲れただろう。しばらく休養して、その疲れをとりなさい」
目下の者に対する口調だ。
桂の背中がぞわりと粟立った。
作品名:ゆらのと 作家名:hujio