Ib ~とある美術館での物語(4)~
しばらく歩くとまた同じ人形が通路に置いてあり壁には、
“ねぇ、どうしてつれてってくれないの”
と書いてあった。
私はそれを無視して歩き出した。
しばらくするとまた曲がり角があり今度も人形が置いてあった。
壁には
“なんでむしするの?わたしのこときらいなの?”
とあった。
「お願いだからついて来ないで!」
人形に向かってそう叫ぶと私は早足でその場をさった。
私は一本道の通路をどんどん進んで行った。
ある程度先に進む毎に人形が置いてあった。
進む毎に壁のメッセージも、
“ねぇ、あそぼうよ。ここ、おもしろいものたくさんあるんだよ”
“わたしのおともだちもたくさんいるんだ。しょうかいしてあげるね”
“えいえんにここにいろ”
と変わっていった。
作品名:Ib ~とある美術館での物語(4)~ 作家名:エグゼター