Ib ~とある美術館での物語(4)~
「折ったりできないかしら?・・・ってなにこれ!」
ツタを蹴る音が聞こえた後ギャリーが少し驚いた声で言った。
「石でできてるわこのツタ。どうしましょ・・・」
「・・・ねぇイヴ、二人でこの鍵の掛かった部屋に先に行ってみない?」
「え?どうして?」
「もしかしたらこれを壊せる道具があるかもしれないじゃん、だから二人で先に行って捜してみよ?」
「・・・なるほど」
「ねぇ、行ってもいいよねギャリー?」
「うーん・・・でも・・・二人だけで大丈夫かしら・・・」
「大丈夫よ!ね、イヴ?」
「え?うーん・・・わからないけどこのままじゃギャリーと合流できないし、メアリーと一緒に捜してみる」
「そう・・・。じゃあ、ちょっと捜してきてもらおうかしら。でもいい?何もなかったらすぐにここに戻ってくるのよ?どうするかはその後改めて考えましょ」
「うん!わかった!それじゃ行こうイヴ!」
「うん、じゃあ捜してくる」
そう言って私達は鍵の掛かった部屋へ向かった。
作品名:Ib ~とある美術館での物語(4)~ 作家名:エグゼター