Ib ~とある美術館での物語(4)~
「びっくりしたー・・・」
「そうだね、でも今のうちにギャリーのところへ行こ」
だが私達がドアの前へ行ってみるとそこにはマネキンが数体ドアを塞ぐように並んでいた。
「な、なんで移動してるの?さっきは別の場所にあったよね?」
「まさかさっき停電している間に動いたの?」
「とにかくどかそう!イヴ!」
「うん、わかった」
「それじゃ押すよ?せーのっ・・・!」
メアリーのかけ声に合わせてマネキンを押すが重くてまったく動かなかった。
「はぁ・・・、だめだわ・・・ビクともしない・・・」
「いつもならギャリーが動かしてくれるんだけどね・・・」
「イヴどうしよう・・・、出られなくなっちゃった」
「うーん、どうしよう」
「・・・仕方ないからこっち行ってみようよイヴ」
メアリーは入って来たドアとは別のドアを指さして言った。
「・・・そうだね。それにもしかしたら別の道があるかもしれないし」
「それじゃ、行ってみよ」
こうして私達は先に進むことにした。
作品名:Ib ~とある美術館での物語(4)~ 作家名:エグゼター