Ib ~とある美術館での物語(5)~
「でね、この間そのマカロンがすっごく美味しい喫茶店を見付けちゃって!これがホントに美味しいのよ~、クリームも甘すぎないし」
「へぇー、食べてみたいなマカロン」
「でしょ?だからさ、もしここ出られたらいつか一緒に行ってみない?・・・いや、絶対行きましょ!必ずここを出て!約束よ!」
「うん、一緒に行こうねギャリー。・・・でも」
「でも?」
「ううん。ただ、メアリーも一緒に行けたらなって思っただけ」
「メアリーは・・・残念だけど・・・」
「いいんだよギャリー、わかってる」
「そう・・・。それじゃ気を取り直して行きましょイヴ」
「うん」
「あ、それとさっきの約束忘れないでね」
「わかってるよギャリー」
約束。
メアリーとも三人一緒にここを出るって約束したけど守れそうにない。
だってメアリーは作品の一つだから一緒に出ることはできないからだ。
作品名:Ib ~とある美術館での物語(5)~ 作家名:エグゼター