Ib ~とある美術館での物語(6)~
「もしかして・・・、この絵に飛び込めば元の場所に戻れるの?」
「わからない。でも、もしかしたらそうかも」
「でも、絵に飛び込むってどういうことかしら・・・?」
ギャリーがそう言った瞬間、突然絵が光り出した。
「わっ、何!?」
「眩しい!」
しばらくして光が収まると絵の額縁が消えていた。
「見てイヴ額縁が・・・!」
「うん、消えてるね」
「今なら行けるかもっ・・・!」
ギャリーはそう言うと絵から少し離れると、そこから助走を付けて絵に向かって飛んだ。
絵にぶつかる瞬間、ギャリーは吸い込まれるように絵の中へ入った。
「やった!本当に入れたわ!」
「やったね、ギャリー」
「ホラ、イヴも早く!」
「うん」
そう返事をして、私も助走を付けようと絵から少し離れた。
作品名:Ib ~とある美術館での物語(6)~ 作家名:エグゼター