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Ib ~とある美術館での物語(6)~

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「私は・・・、私は・・・」

「騙されちゃ駄目よイヴ!」

「!・・・この声はひょっとして、メアリー?」

後ろを向くといつの間にかメアリーがそこにいた。

「イヴ!そいつはあなたのお母さんじゃない」

「え?どういうこと?」

「説明はあと。さ、早くギャリーと一緒に行って」

「で、でも」

「いいから早く!」

「っ・・・ごめんね、メアリー」

私はそう言うとギャリーの元へ走った。

「・・・行かせない!」

私が走り出すのと同時にお母さんがこちらへ向かってきて私の腕を掴んだ。

しかし、もう声はお母さんのものではなかった。