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Wizard//Magica Wish −2−

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ハルトは懐から「指輪」を取り出し、右手の中指にはめた。すると今度はその右手を腰の手の形をした奇妙な『ベルト』にかざし、壁目掛けて差し出した。


「『ソナー』プリーズ」


右手から魔法陣を発動させたのだ。
すると、そこには女子トイレの個室にあったはずの結界への入口が出現した。
ハルトは全く微動だにせず、再び右手の指輪を付け替える。今度は腰部の奇妙な手の形をしたベルトそっくりな指輪だ。

そんな光景を、二人は大きなゴミ箱に身を隠しながら凝視していた。


「…何してるんだろ、ハルトくん」

「って!あれって魔女の結界じゃない!!いや、この感じ…使い魔か?」

「大変!ハルトくんが…え…」


「『ドライバーオン』プリーズ」

「さて、お仕事開始だ」


まどか は驚愕した。
今、ハルトの腰には以前、見たことのある特徴的なベルトが装着されていた。
そして、彼が今、左手の中指に付けている『赤色の指輪』
そう、それは…


『シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!』
「変身」
「『フレイム』プリーズ!『ヒーヒー!ヒーヒーヒー!!』」


「な、なに!!?」
「きゃあ!!」


狭い裏道に豪快な炎がハルトの身体に燃えたぎる。
彼の左手から魔法陣が出現し、ハルトの身体を通るように移動する。
そして、炎が消えた瞬間、そこに立っていたのは、紛れもなく、奴だったのだ。


「う、うそ!?あいつが…」



「そんな…ハルトくんが…ウィザード?」


そこに現れたのは、黒いローブで身を包み、特徴的なベルトを腰に巻きつけ、赤い宝石にバイザーをつけたような仮面を身に着けた指輪の魔法使い…ウィザードの姿だったのだ。



「さあ、ショータイムだ」


ウィザードは結界内へと侵入し、その場には何事もなかったかのように静寂が訪れた。

「あいつがウィザードだったなんてね…それより、あれは間違いなく結界だ!行こう、まどか!」

「う、うん!!」







「あれは、美樹さやか と…鹿目まどか?」

そこには、二人の他に謎の魔法少女「暁美ほむら」が店の屋上で二人の姿を見かけていた…。



作品名:Wizard//Magica Wish −2− 作家名:a-o-w