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小鳥遊 遊
小鳥遊 遊
novelistID. 44612
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女性恐怖症のIS<インフィニット・ストラトス>

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「おいっ、早くしやがれ、でないと捕まっちまうぞ!」

「わかってるって、でもっ・・・」

暗い路地裏の奥から声が響く

そして突然暗闇から影が飛び出してきた

一人目はなんとか躱したが、二人目は・・・

ドンッ

加減ナシでぶつかっていしまう、その時に男が持っていたジュラルミンケースが派手にぶちまけられた

「痛っ」

「ってぇ~な、何しやがる!」

「ひっ、ごめんなさい!」

自分はほとんど悪くないはずなのに反射的に謝ってしまう

男女かかわらずに大きな声を出されると身が竦んで逆らえない

「おい、何やってやがる!早く集めろ!」

「お、おう・・・チッ」

軽く舌打ちをすると散らばった中身をかき集めてさっさと走り去ってしまった

一体なんだったんだ?

土埃を払い、そして立ち上がると視界の端にキラリと光る物が映った

「うん?なんだこれは?」

手にとってみるとそれはずしりと重い

これは・・・腕輪か?

警察に届ける・・・いや、ここからだと警察に行くのめんどくさいな・・・明日でいいか

しかし腕輪にしてもこれは重すぎだろ、腕につけてたら筋肉鍛えられそうだな

その腕輪をカバンの中に入れると再び帰路に戻った

玄関の鍵をあけ帰宅する

「ただいまっと」

家には誰もいない、前よりも帰宅するようになったがそれでも父親は仕事だし、姉は全寮制の学校に行ってるので良くて週末ぐらいにしか帰ってこない

まぁ、今の環境は自分にとって心地よい環境になりつつある

一人の方が気楽だし、誰に怯えることも、誰に気を使うこともない

それを知っていて姉も父親もそうしているのかは知らないが

風呂に入ってご飯を作って食べて部屋に入る

そこで思い出したのが例の腕輪である

カバンから取り出してみるとそれはやはりズシリと重い

「うわ、こんなに黒かったのか、よくあんな暗闇でこれを見つけられたな」

黒曜石のような黒い輝きを放ち、その中には炎のような赤がうっすらと浮かび上がっている

ただ、神楽はこの腕輪はただの腕輪ではないと感じていた、どこか見覚えがある・・・というわけではないが、類似した物を見たことがある

画像検索「IS 待機形態」

ディスプレイに様々な画像が表示される、それは機械的な要素を残しながら指輪や首輪、イヤリングやネックレスといった様々な形で表されるがそれらは全てISだ

これも・・・ISなのか?

表示される画像の中には腕輪も含まれているがこれはどっちかとういうとブレスレット系の腕輪というよりガントレット系の腕輪というか、RPGゲームで呪いの腕輪とかで有りそうなあれだ

ただ、ISが初めから待機携帯でいいるなんてことはあるのだろうか?

確か、初期設定やらなんやらを済ましてから初めて待機携帯にできるはずだったが

そういえばニュースで男がISを動かしたって有名になってたっけ、確か名前は識斑 一夏だったっけ?

自分と同じ年だから印象的だったな、しかも識斑って言ったら識斑 千冬、IS世界大会の優勝者じゃん、それでIS学園に入れるのかいいな

IS卒業分は学んだって言ったって所詮独学でしかない、実際にISに触れてすらいない、ただ覚えただけの知識にどれほどの価値があるだろうか実際にISに触れてみたい、けれど・・・

自分がもし識斑 一夏と同じ境遇だったとしたら・・・

ダメだ想像しただけでめまいがしてきた、IS学園って女子高じゃないか・・・無理無理

だけど

だけどもし、本当にISが動かせたなら、たのしいだろうなぁ・・・

ふと目に入る黒い腕輪

なんの気なしに神楽はそれを腕につけてみる

それが自分の人生を変える行動とも知らずに

ザクッ

「・・・っ!」

何かが腕に深く食い込みそして皮膚を強く突き破った感触がした

「この腕輪・・・っ!?」

だんだん音が聞こえてくる、耳ではなく頭の奥で

ドクン、ドクン

これは自分の心臓の音?

そしてその音に混じる違和感

ジュル、ジュル

もしかして、この腕輪・・・血を、吸っている?

そして頭がクラクラし出すその瞬間突如部屋の電気が切れた

停・・・電?いや、それよりも・・・

これはいつものではない、おそらく貧血による・・・

最後に聞こえたのは部屋の扉が乱暴に開けられる音と複数人の足音、あとは倒れた時に自分の頭がゴトンと床にぶつかる音だった