仮面ライダー ~episode of NEW RIDERS~
「ああ。親父はほとんど帰って来ないし、基本一人だから」
「そうか。じゃあ、決まりだな」
「おっ、賢吾、今日はノリがいいな」
「仕方ないだろ。君達は既に親御さんに連絡済みなんだろう。紅阪も断る理由がないらしいからな」
「もしかして淋しかったの?」
「ばかを言うな。そんなはずはない。…とりあえず、鍋にするか」
「やっぱり淋しいんじゃないか。賢吾、意外とかわいいところがあるんだな」
「なにを言う、そんなこと…」
今日も賢吾の周りはうるさかった
だがそれは、昔のようなやかましいと感じるものではない
友達に囲まれ、時には幸福を感じるようなうるささだった
「よし、陽太!今日からお前も、俺のダチだ!」
そんな弦太朗の周りには、いつでも笑顔があった
…これが友達か
陽太はそう思っていた
彼はいままで友達に恵まれてはいなかった
だから、素直にうれしい
友達が出来るのは、こんなにうれしいことなのか
「じゃあ、ダチの印だ」
弦太朗は手を出してきた
握手か何かかと思い、陽太も手をだした
その手を弦太朗は握手するように握り、そして腕相撲をするかのような握り、さらに上、下、正面と、拳をぶつけてきた
「これがダチの印だ!これで今日から、お前もダチだ」
「ああ、よろしくな、"弦太朗"」
弦太朗に新たな友達が増えた
ここにいるみんながみんな、笑顔だった
次の日
「オフィユーカス…」
「貴様…陽太か」
三人のライダーは、オフィユーカスと対峙していた
「やっぱり、親父か…。信じたくなかったけどな」
どうやら情報は本当だったらしい
陽太は心の中ではまだ納得がいってなかったが、今確信してようやく決心が付いた
「親父…。俺はあんたを倒す。そして、救う」
「救う?なにをいう」
「あんたはスイッチに魅せられているだけだ。だから、俺が断ち切る。俺がスイッチから解放する!俺のダチと、力を合わせて!」
そして陽太はアポロドライバーを出した
合わせて弦太朗と流星もドライバーを出した
それを各々装着し、トランスイッチを入れる
『Three Two One』
『Meteor Ready』
『Apollo Standby』
「「「変身!!」」」
それぞれエンターレバーを押し、変身が完了する
「仮面ライダーフォーゼ、タイマンはらせてもらうぜ!」
「仮面ライダーメテオ、お前の運命は、俺が決める」
「仮面ライダーアポロ、太陽の天誅は、俺が下す」
キメ台詞をいい、戦闘を開始する
「陽太…お前だったのか…」
「親父、絶対に助ける」
『Apollo on』
陽太はアポロスイッチ―チェーンアレイスイッチに似ている―をオンにし、アポロセイバーをマテリアライズした
「はあぁぁ!」
陽太はアポロセイバーで切りかかる
しかしオフィユーカスはそれを棒で受け止める
「陽太!」
弦太朗と流星は加勢に向かおうとした
「させん!」
しかしオフィユーカスはダスタードを生み出し、フォーゼとメテオを襲わせた
「チッ、弦太朗、コズミックだ」
「おう!」
弦太朗はロケットスイッチを外し、コバルトブルーのスイッチを挿し込んだ
『Cosmic』
流星もメテオスイッチを外し、代わりに少し大きなスイッチを挿し込んだ
『Meteor Storm』
二人はそれぞれのスイッチをオンにした
『コズミック オン』
『Meteor on Ready』
そして流星はストームトッパーを回し、二人のステイツチェンジが完了する
「みんなの絆で、宇宙を掴む!」
「俺の運命は嵐を呼ぶぜ!」
二人は再び戦闘を開始する
『Fire』
弦太朗はファイアースイッチをバリズンソードに装着した
『ファイアー オン』
オンにすると、バリズンソードは炎を纏った
それで大量のダスタードに切りかかる
「ライダー爆熱スラーーッシュ!」
流星はメテオストームスイッチをストームシャフトに挿し込んだ
それをワインダーで引く
『Limit Brake』
そしてスイッチについている解除スイッチを押し、ストームトッパーを飛ばした
「メテオストームパニッシャー!」
周囲のコズミックエナジーを吸収しながらストームトッパーはダスタードを薙ぎ倒していった
「あとはあんただけだ、親父」
「黙れ…黙れ黙れ!黙れぇぇぇぇ!」
刹那、オフィユーカスの胸から超新星が誕生し、それを吸収してしまった
「グゥウウ」
人型をしていたオフィユーカスの姿は、いまやただの大きな蛇だ
巨大化したゾディアーツは、フォーゼとメテオを薙ぎ倒してしまった
そのせいで弦太朗と流星の変身が解けてしまった
「弦太朗!流星!」
「俺達は大丈夫だ。それより、早くゾディアーツを倒せ!」
「陽太、これを使え!」
弦太朗はコズミックスイッチとフュージョンスイッチを投げた
それを陽太は受け取り、右側のソケットにコズミック、左側にフュージョンをセットした
『Cosmic Fusion』
そしてそれぞれをオンにした
『Fusion on Cosmic on』
刹那、弦太朗の持っていたスイッチが全てアポロに吸収され、さらにアポロの持っていたスイッチも全て吸収された
胸には各スイッチを表すオーナメント
四肢にはモジュールベースメント
さらにスーツは青く輝いていた
その名を
「仮面ライダーアポロ、コズミックフュージョンステイツ…」
マテリアライズしたバリズンソードを手に、言う
「銀河を掴み、宇宙をこの手に!」
その左手は固くにぎりしめられていた
「がああああ!」
オフィユーカスは、長い尻尾を振り上げ、襲ってきた
だが陽太は、それをバリズンソードで一刀両断し、あるスイッチを取り出し、それをバリズンソードにセットしてオンにした
『Rocket ロケット オン』
するとバリズンソードはロケットモジュールのような力を発揮し、アポロを天高く突き上げた
そしてアポロスイッチを引き抜き、オーナメントからスイッチを選び、セットする
『Wing Wing on』
スパイクスイッチに似ているそれをオンにすると、アポロの背中にヴァルゴゾディアーツに似た大きな羽が生えた
ソードモードにしたバリズンソードに、今度はアポロスイッチを剣に挿し、オンにする
『Apollo アポロ オン』
刹那、バリズンソードは巨大なアポロセイバーの幻影を纏った
「うぉぉぉぉおお!」
陽太はそれでオフィユーカスを切り裂いた
「リミットブレイクだ!」
バリズンソードをロケットモードに戻しコズミックスイッチを差し込む
『Limit Brake』
するとゾディアーツの裏にワームホールが現れ、アポロはそこへ向かって突撃し、ゾディアーツとともに宇宙空間へ飛び出した
「行くぞ…」
バリズンソードをソードモードにし、スイッチを抜いて、挿し直した
『Limit Brake』
「アポロニック コズミックシュート!」
フォーゼの超銀河フィニッシュを同じく回転斬りを放ち、オフィユーカスを爆発させた
そして父親を救出し、地球へワープした
「陽太!」
弦太朗と流星は陽太の元へ駆け寄る
「あ、弦太朗、これ」
陽太はスイッチを弦太朗に返した
「大丈夫なのか、親父さんは」
流星が聞く