幼馴染の騎士
「スザク」
「ルルーシュ? どうしたの?」
「ちょっと付き合え」
「いいけど」
ルルーシュは、幼馴染を屋上へと連れ出した。
「何? 愛の告白?」
「そんな訳あるか」
「それは残念。で、本当にどうしたの?」
「…烙斗のことだ」
「烙斗が…どうかしたの?」
「この頃、変だと思わないか?」
「そうだね…。少しぼーとしていることがあるね」
「やっぱり、お前も気が付いていたか」
「いつもの烙斗ではないことは知ってる」
二人はお互いの言葉にため息だ。
「…なんで、何もいってくれないのかな」
「あいつがいう性格か?」
「言わない…よねぇ」
「なあ、スザク」
「何?」
「烙斗が泣いているように見えたことがないか?」
「ルルーシュもそう思った?」
「お前もか」
二人で思ったということは、間違いなく烙斗が泣いているということ。それも表にではなく、心で。
「…ルルーシュ」
「そうだな…、やるか」
二人はお互いに笑い、決意した。