幼馴染の騎士
「…誰だ?」
「…ルルーシュ」
スザクが部屋の片隅を見る。
『…やあ』
「お前は…」
「華神…さん」
『……』
華神は優しく笑った。
『キミたちに聞きたいんだ』
「なんだ」
「なんですか?」
『キミたちは烙斗の事好き?』
「ああ」
「大好きだ」
即答に華神は笑った。
『なら、いい』
「…烙斗はどうした?」
「今、何処にいるの?」
『ルルーシュ。スザク』
華神は真っ直ぐと二人を見た。
『オレは、あの子の中に消える。烙斗は多分オレの事は覚えていないだろう。それでも、心には悲しみが残るんだ。だから…泣かせてあげて? 泣けば大丈夫だから』
「…分かった」
「華神さんはそれでいいの?」
スザクの言葉に華神は笑った。
『キミたちがいるから大丈夫。オレは烙斗の心。烙斗が作り出した分身。…オレはあの子が護られるのならいい』
「…」
二人は何もいえない。
『あのこはここにいる。迎えにいってあげて』
ヒカリがさす場所。
「スザク」
「ああ、行こうルルーシュ」
部屋を出ていく二人。
『…これでいい』
華神は優しく笑い、消えた。