幼馴染の騎士
繋ぐ手は暖かくて泣きたくなる。
「ルルーシュ様、ナナリー様、どうかしましたか?」
「「烙斗」」
ニッコリ笑う自分達の騎士の手を二人は握る。
「お二人ともどうかしたのですか?」
「いや…」
「なんでもないんです」
兄と妹は大切な騎士を見る。最初に亡くしたのは、母。 そして、国。
今、この手をなくしたらどうなるんだろう。
「暖かいな」
「そうですね」
「本当にお二人ともどうかしたんですか?」
「いや、なんとなくな」
「烙斗は…何処にもいかないですよね」
ナナリーの言葉に烙斗は優しく答えた。
「何処にも行きません。如何なるときもあなたたちを護るとお約束しました。私は、あななたちと一生いるとお約束いたします」
そういって、握っていた手を外し、二人の頭を撫でる。
「ならいい」
「…ですね」
ソファに烙斗を挟んで、二人は膝枕をしてもらっている状態。今が一番幸せだと思う。スザクもいて、ミレイもいて、学校の皆がいて。ロイドがいて、そして烙斗がいる。
「今はこのままで」
「はい」
優しい時間が流れていた。