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機動戦士ガンダムRS 第12話 フレイの選択

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「アークエンジェルとGを守り抜いた彼女らなら話してもかまわないだろう」
 そういうとホフマン大佐は、あきらめて反論するのをやめた。
「既に大西洋連邦とユーラシア連邦では、Gの開発から得たデータを基に更なる新技術を投入した新型モビルスーツとシグーの後継機も開発中だ。
いまさらあの5機の機密が漏れたところでそうあわてることもない」
 ハルバートン准将の言葉は、4人を驚かせるには十分だった。
「ならなおさらです。
彼の力は、貴重です。
彼をその新型機に乗せ今度こそ死神を倒せるチャンスを作らせこのままわが軍の力にすべきだと私は、思います」
 バジルール副艦長は、なお食い下がった。
ホフマン大佐は、その言葉にうなづきラミアス艦長は心配そうにバジルール副艦長を見た。
「だがラミアス大尉の話だと本人にその意思は、なさそうだが」
 ハルバートン准将は、キラに戦い続ける意思はないと言った。
意思がない兵士は、不必要だというのがハルバートン准将の考えだった。
「彼は、友人のためここまで戦ってきました。
なので彼の友人を軍で保護すれば」
 ハルバートン准将は、それを聞くとこぶしで机を殴った。
「ふざけたことを言うな。
そんな兵士が一体何の役に立つ」
 ハルバートン准将の言葉にバジルール副艦長は、はっとなった。
「申し訳ございません」
 そういうとバジルール副艦長は、1歩下がった。
「過去のことなどもういい。
問題は、これからだ」
 ハルバートン准将は、そういうと立ち上がった。
ラミアス艦長は、ハルバートン准将が言おうとしていることがわからなかった。
「この後アークエンジェルは、現状の人員編成のままアラスカ本部に下りてもらわなければならない」
 4人は、少なからず動揺した。

                 ※

 フレイは、モビルスーツデッキにあるメネラオス行きの小型艇に向かおうとしたが地球に下りるならやっぱりサイと一緒がいいのでそのままサイに会おうとした。

                 ※

 アークエンジェルの補給用ハッチからメネラオスから補給物資が送られていた。
「スカイグラスパー2機?
おいおいモビルスーツじゃないのか」
 大気圏内用の機体といったらディンが主力なのでディンが配備されるかと思ったら戦闘機だったのでマードック軍曹は、がっかりしていた。

                 ※

「補充要員を乗せた先遣隊の護衛艦も沈められもはやわれわれにアークエンジェルに割けられる人員がいないんだ」
 ホフマン大佐が戦争で地球軍の人的資源が急速に減っている現状を説明した。
その言葉に4人は、表情を暗くした。
「しかしヘリオポリスが崩壊してしまった今なんとしてでもアークエンジェルは、アラスカに下りねばならない。
いくら開発データがあるとしても実戦データは、何よりも貴重なデータだ。
それがあるのと無いでは、開発が軌道に乗るのに必要な時間も雲泥の差だ。
それなのにわけもわからない利権がらみで役にも立たないことに予算をつぎ込むバカは、戦場でどれほどの兵士が死んでいるかを数字でしか知らない」
 ハルバートン准将は、熱く語った。
それを4人は、真剣に聴いていた。
「わかりました。
閣下のお心もしかとアラスカにお届けします」
 ラミアス艦長は、敬礼した。
「アーマー乗りの生き残りとしては、お断りできませんな」
 フラガ大尉も敬礼した。
「スーツ乗りもご助力させていただきます」
 クルーゼ中佐も敬礼した。
しかしバジルール副艦長は、敬礼しなかった。
「頼む」
 ハルバートン准将は、4人に頭を下げた。

                   ※

 キラは、ストライクガンダムの前に立っていた。
ストライクガンダムに乗った経緯とユーピテルとガンダムサイガーとの戦闘を思い出していた。
「降りるとなると名残惜しいのか?」
 そういったのは、ハルバートン准将だった。
「キラ・ヤマト君だったな。
報告書で見ているんでね」
「はい」
 キラは、そう答えた。
「しかし驚かされたよ、君の力というものには」
 それを聞いてキラは、少し不安になった。
「コロニー軍のマン・マシーンにせめて対抗しようと開発したGだがマン・マシーンは、その性能をはるかに驚愕していた。
しかしスーパーパーコーディネーターの君が乗ったらたちまちユーピテルを多数撃墜し軍トップの撃墜数を持ってしまった。
ストライクの性能もあるだろうがその性能を余すことなく扱えた君の要因が大きい」
 ハルバートン准将は、キラをほめた。
「そんなことは」
 キラは、謙遜した。
「大人社会とは、結果がすべてだ。
君が何者であろうと関係ない」
 キラは、その言葉に驚いた。
以前は、スーパーコーディネーターという言葉がまとわり着いていたがハルバートン准将のように結果がすべてといわれたのは初めてだった。
「君を作ったのは、ユーレン・ヒビキ博士だったな」
「はい」
 キラは、ハルバートン准将からの質問に素直に答えた。
「博士は、どんな夢を託して君を作ったのかな」
 ハルバートン准将は、ユーレン・ヒビキがどんな思いでキラ・ヤマトというスーパーコーディネーターを作ったのか知りたくなった。
キラは、考えもしなかった疑問を投げかけられ実の親の事を少し知りたくなった。
「なんにせよ早く終わらせたいな、こんな戦争は」
 ハルバートン准将は、戦争の早期終結を願った。
「閣下」
 そのとき部下の1人が来て敬礼した。
「メネラオスが至急お戻りいただきたいと」
「やれやれ。
君たちとゆっくり話す間もなかったよ」
 ハルバートン准将は、がっかりした感じで言った。
キラは、どういえばいいのかわからなかった。
「ここまでアークエンジェルとストライクを護ってくれて感謝している」
 ハルバートン准将は、キラに感謝の言葉を述べた。
「よい時代が来るまで死ぬなよ」
 ハルバートン准将は、敬礼して去ろうとした。
「あの」
 キラは、ハルバートン准将を呼び止めた。
「アークエンジェル、ラミアス大尉たちはこれからどうなるんですか?」
 キラは、何とかそう聞いた。
「アークエンジェルは、そのまま地球に下りる。
彼女たちは、また戦場だ」
 ハルバートン准将は、キラの質問に答えた。
キラは、その後も何か言いたそうにしていたが言葉が出てこない。
しかしハルバートン准将は、キラが何を言いたいのかわかっていた。
「君が何を悩んでいるかは、わかる。
先もバジルール少尉が君の友人を人質に強制で戦わせようと提案した」
 その言葉にキラは、驚いた。
「しかし私は、そんな兵士は役に立たないと一蹴した。
しかし魅力的な力かどうかと聞かれたら魅力的だと答える、軍には」
 ハルバートン准将は、素直にそう答えた。
「だが個人では、戦争を終わらせられない。
コロニー軍にアツシ・サオトメという死神がいるにもかかわらずわれわれがが負けていないのがその証拠だ。
うぬぼれるな」
 ハルバートン准将は、キラに忠告した。
「サオトメが僕の名前を聞いてきたんです。
これって何か意味がありますか?」
 キラは、サオトメに名前を聞かれたことを忘れていた。