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機動戦士ガンダムRS 第12話 フレイの選択

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「死神は、必ず倒す相手の名を知る習慣がある。
君がその戦の土俵に立つ意思があるならとめないが半端な気持ちで土俵に立つのは、やめろ。
貴重な高性能モビルスーツを預ける軍もサオトメも迷惑だ。
そんなことなら逃げてしまえ。
世の中には、逃げるが勝ちという言葉があるからな」
 そういうとハルバートン准将は、今度こそ去った。
キラの中で何かが形作られようとしていた。

                  ※

 キラは、皆のいる就寝室に来た。
 しばらくするとバジルール副艦長とホフマン大佐が紙を持って来た。
「艦を降りる際これをもっていけ」
 バジルール副艦長が皆に紙を渡した。
「除隊許可書?」
 トールがその紙の正体を言った。
「私たちは、軍人だったの?」
 ミリアリアも動揺していた。
「第8艦隊アークエンジェル所属?」
 カズイが所属艦を言った。
「G専属補欠パイロット」
 キラは、自分がパイロットの補欠要員であったことに驚いていた。
「たとえ非常事態でも民間人が戦争行為を行えばそれは、重罪となる」
 ホフマン大佐の説明に皆は、驚いた。
「それを回避するための処置として日付をさかのぼり君たちは、あの日以前に志願兵として軍に入隊したということにしたのだ」
 ホフマン大佐は、事の経緯を話した。
皆は、納得した。
「なくすなよ」
 ホフマン大佐は、皆に忠告した。
「あの」
 キラが挙手した。
「どうしたのかね?」
 バジルール副艦長が聞いた。
「僕、軍に志願したいんです」
 それには、皆が驚いた。
「何をバカなことを言っている?」
 バジルール副艦長も本心ならうれしいがキラが軍に志願したくないことは、わかっていた。
「ふざけた気持ちで言ってません。
艦隊と合流してやっとストライクに乗らずにすむとほっとした気持ちと何かおかしいという気持ちが出てきたんです」
「おかしい?」
 バジルール副艦長は、キラが言おうとしていることがわからなかった。
「これで死神の猛威から逃げられるかと思ったんです。
確かに僕は、殺されませんがそれ以外の人々が死神の餌食になるかもしれない。
世界は、依然として戦争状態です。
このままでは、多くの人々が死神の餌食になってしまう。
僕の力なら死神の鎌から皆を護ることができる。
本当の平和と安全が戦うことでしか護れないなら戦うしかない。
コロニー軍は、たとえ死神を失っても戦争を継続するでしょうけど」
 キラは、そこまで言うとトールを見た。
「これまでありがとう。
トールたちは、このまま地球に下りて」
 キラは、バジルール副艦長とホフマン大佐とともに手続きに行った。
「世界は、依然と戦争状態か」
 サイは、キラが言ったことを言った。
3人は、キラの言葉を思い出しながら除隊許可書を見つめていた。
サイもそれを見た。
フレイは、そんなサイの姿を見て一気に不安になった。
「サイ」
 フレイは、不安いっぱいに言った。
「俺は、必ず生き残る。
生き残ったら一緒に挙式しよう。
だから先に地球で待っていてくれ」
 サイは、フレイに約束したがフレイは疑心でいっぱいだった。
サイは、除隊許可書を破った。
「サイ」
 トールがそう叫びミリアリアも立ち上がった。
「キラが言っていたことは、俺も感じていたことだ。
それにあいつだけをおいていくのは、どうも不安で」
 サイがトールたちに説明した。
それにトールが続いた。
「トール」
 ミリアリアが声を上げた。
「アークエンジェルは、人手不足だから。
この後沈められたらやっぱりいやだし」
 トールも志願する意向を示した。
「ミリィ」
 ミリアリアも除隊許可書を破いた。
「トールが残るなら私も残る」
 それにカズイも続いた。
「皆が残るのに俺だけ行くのもさびしいし」
 こうして4人は、残ることを決意した。
「フレイは、地球に下りて」
 サイは、フレイにお願いした。
「いやよ」
 しかしフレイは、拒否した。
それには、皆が驚いた。
「サイが志願するなら私も地球軍に志願する」
 フレイの意思は、固かった。
こうしてヘリオポリスの学生全員が地球軍に正式に志願した。
「バカだな」
 トールが不意に言った。
「何よ」
 トールの発言にフレイが気分を害した。
「キラのことだよ」
「そうね」
 皆は、トールの発言にうなずき笑いあった。

                  ※

 η艦隊では、マン・マシーンの発進準備が行われていた。
「マン・マシーン隊、発進は3分後。
各機、システムチェック」
 マーネリー軍曹が艦内放送を流していた。
サオトメは、ガンダムサイガーに乗るとコックピットハッチを閉じ灯を入れた。

                  ※

 アークエンジェルの医務室では、イザーク中尉が軍医の制止を振り切りモビルスーツデッキに向かっていた。
その目は、死神への復讐の炎で燃えていた。

                  ※

 η艦隊では、あるアクシデントが発生していた。
「艦長、大変です。
アル・ギザでカタパルトトラブルが発生しました。
発進が10分くらい遅れるとの事です」
 η艦隊の旗艦であるドゴス・ギアにアル・ギザにトラブルが発生したと報告が入った。
「何だと?」
 チャップ中尉から報告を聞いたブライアン艦長は、ひどく驚いた。
「戦いは、先手必勝だ。
アル・ギザを待っていたらこちらが負ける。
無視してマン・マシーン隊を発進させる」
 ブライアン艦長は、即座に命令した。

                  ※

 敵の存在は、メネラオスでも確認できた。
「ドゴス・ギア級1、ロンバルディア級1、アレキサンドリア級2です。
グリーン18、距離500。
戦闘開始まで約15分後です」
 索敵士がハルバートン准将に報告した。
「こっちに向かっているのか?」
「はい」
 ホフマン大佐の質問に索敵士が答えた。

                  ※

 それは、アークエンジェルでも確認できた。
「搬入中止。
ベイ、閉鎖。
メネラオスのランチは?」
 ラミアス艦長がロメロ伍長に質問した。
「まだです」
 ロメロ伍長がラミアス艦長の質問に答えた。
「急がせて。
総員、第一戦闘配備」
 ラミアス艦長が命令した。

                   ※

 η艦隊では、アル・ギザ以外の艦からマン・マシーン隊が発進していた。
「アツシ・サオトメ、ガンダムサイガー出る」
 サオトメのガンダムサイガーも発進した。

                   ※

 イザーク中尉は、デュエルガンダムアサルトシュラウドに乗り込んだ。
(首を長くして待ってろ、死神。
このアサルトシュラウドが貴様に屈辱を晴らす)
 イザーク中尉は、発進命令を今か今かと待っていた。

                   ※

 ケイト准尉は、発進しようとしたがカタパルトトラブルで発進中止のためコックピット内で待機していた。
するとガンダムサイガーから通信が入った。
「怖いか?」
 サオトメは、ケイト准尉を心配していた。
「はい」
 ケイト准尉は、気丈に振舞った。
しかし本音を言えばこのまま敵前逃亡したかった。